[政治] タレント弁護士・橋下徹候補はネオリベ・ファシストだ
「大阪の石原」誕生を阻止しよう
来年1月27日投開票の大阪府知事選は、タレントの橋下徹弁護士が選択されるか否かが、テーマである。「勝ち組」としていい気になってキャンキャン吠える橋下徹は、やしきたかじん、島田紳助らの後押しを得ているのみならず、同氏が所属する芸能プロダクション・タイタン(社長・太田光代)は、「事務所として応援する」と表明しており、爆笑問題の太田光や田中裕二が応援演説に入ることも予定されている(大スポ)。さらにこれまで選挙応援を断り続けてきた東国原宮崎県知事も「橋下弁護士側から選挙応援の要請が正式にあれば必ず応じる」(東国原知事側近)との報道もあり、人気タレントを動員したパフォーマンス選挙が予想される。
トレードマークの茶髪を黒に染め直し、サングラスも取って「良い子チャン」を演ずる橋下弁護士。これまでの発言からその政治姿勢を判断するならそれは、ネオコン・ネオリベの価値観を体現するポピュリストだ。(編集部 山田)
「ニートは勾留し、労役を課すべき」
「税金を払わない奴は生きる資格がない」―『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ制作のバラエティ番組)における橋下の発言だ。「国家予算から単純計算すると、日本に生きるだけで一人あたま四七万円の金がかかるため」だという。橋下本人は、脱税で税務当局から追徴課税されたことは都合よく忘れ、ニート対策としては、「拘留の上、労役を課すべき」と述べている。
社会的セーフティネットなんぞは、彼の頭には、全く存在しない。「競争の土俵に上がれる者は、徹底的に競争させるべき」との立場で、同世代のフリーター・ニートへの共感どころか、憎悪・軽蔑丸出しだ。元ライブドアの堀江貴文の実刑判決について「司法に失望した」とも述べており、ゴリゴリのネオリベ弁護士。私人としてテレビで吠えるぶんには勝手だが、政治の場でこうした価値観を政策化されることは断固拒否すべきだ。
目先の損得で平然とウソ
橋下氏は、以前から「選挙に勝てる候補」として自民党が政界進出を求めてきた。一〇月に行われた大阪市長選挙への立候補も取り沙汰されたが、出馬しなかった。
一二月、二〇〇八年大阪府知事選挙への立候補が取り沙汰された際には、報道直後に「二万%出ない」として不出馬をテレビなどで表明した。
「テレビ出演の違約金の問題もある」という不出馬理由もウソ。この時点で橋下氏は、水面下で自民党議員に対して知事選出馬を了承していたし、番組で共演する宮崎哲弥は「番組調整が理由ではない。自公推薦だけでなく、財界の支援取り付けの確認ができるまで待っていたため」であると述べている。
こうして「二万%出ない」は、確信犯的ウソであったことが明確になった。目先の損得勘定で平気で嘘をつく人間が大阪府行政のトップ…。これはもう悪夢としか言いようがない。「こんな人間が府知事になったらいくらでもウソをつく」─こう語る戸田ひさよし門真市議の言葉にも頷ける。