[情報] 生活保護切り下げに反対集会
──生活保護緊急集会実行委員会 中桐康介
辛抱たまらん!ええかげんにせえ!生活保護の切り下げに反対する緊急集会
厚生労働省が生活保護の切り下げをすすめ、来年度にも食費や服飾費に当たる「生活扶助」の減額を実施しようとしていること(一二九四号、一二九六号参照)を受けて、一一月二九日、「辛抱たまらん!ええかげんにせえ!生活保護の切り下げに反対する緊急集会」を、エルおおさかで開催しました。
会場は定員(一〇八名)をはるかに上回る一六〇人以上が参加。マスメディア告知もなかったし、事前の情宣はほとんどできず、呼びかけ人・賛同者の働きかけに頼るのみであった。にもかかわらずこの盛況は、この問題に対する危機感の高まりと「反貧困」運動への期待感を実感するもので、大きな手応えを感じました。インターネットのブログなどによるクチコミの伝播も大きかったのかもしれません。
「病気で医者に行けない年金制度がおかしい」
生活扶助切り下げの動きは、一〇月一六日に突然、厚生労働省のホームページで「検討会」開催が告知されたことで急展開しました。告知は、検討会開催のわずか三日前。それからわずか一ヶ月あまりで、抜き打ち的にバタバタと会議を重ねて一一月三〇日、切り下げを認める報告書を決定しました。
一〇月末に動きをキャッチしてから、私たちは、危機感を感じた仲間と緊急行動を呼びかけました。
厚生労働省社会援護局の中村局長の野宿者差別発言(一二九四号)に怒り心頭に発したことも大きな原動力となりました。
一一月一日の生活保護支給日には、「誰も知らないうちに決められるなんておかしい!」という思いから、生活保護利用者に伝えていこうと、北区の福祉事務所前でビラまき情宣活動をしました。
そこでは、年金生活の高齢の女性から文句を言われました。曰く、「(月六万六千円の国民年金のみで暮らしている)私らは病院にも行かれへんのに、あの人ら(生活保護利用者は)ぜいたくや」──。私は、「六万六千円やったら生活保護水準以下なんやから、ほんまは生活保護を受給できる。申請したほうがいい。病気になった時に医者にかかれないほうがおかしい」と答えました。最低限の医療は、衣食住と同様に生存のための最低限の権利だと思います。