[政治] 企業と癒着する額賀財務大臣
──東京 鴇田昭裕
生活困窮者、低所得者を見殺しにする生活保護基準切り下げ反対
特定企業との癒着の疑惑をもたれた時点で、襟を正してきちんと説明出来なければ税金を預かり、使い方を決める財務大臣の資格を疑われてしかるべきだろう。
「私が怪しいなら証拠を示せ」──額賀財務大臣の子どものような発言には開いた口がふさがらない。奇天烈君・鳩山法務大臣に続いて、福田内閣二人目の閣僚失格者と言わざるを得ない。
こんな財務大臣が決める予算を「いつもやっていることをきちんとやることが安心に繋る」とは任命権者、福田首相の言。だが、「いつもやっていること」をやる影で、またしても弱者切り捨てが論議されている。
木枯らしが吹荒れる厚労省前では、障害者や「ワーキングプア」と呼ばれる低賃金労働者が連日「北九州餓死事件の悲劇を繰り返すな!生きさせろ!」と抗議の声を上げている。厚労省・中村秀一社会援護局長の「生活保護基準切り下げ」の検討会に対する抗議だ。
同検討会は、一一月二〇日で四回目。厚労省としては、三〇日を最終検討会として結論を出し、来年度予算編成に盛り込む考えだ。
生活保護基準切り下げは、以下のような事柄に連動する疑いがある。 @国民健康保険の減免基準等が下がる。A介護保険の保険料・利用料の減額を受けられない人が増える。B自立支援法の利用料減額が受けられない人が増える(自立支援医療の減額にも影響)。C住民税の非課税基準も下がる。D公立高校の授業料免除基準、就学援助の給付対象基準が下がる。これは単に生活保護受給者だけの問題ではなく、国民全体に被害が及ぶ。
「次世代にツケを回さないための社会保障費切り捨て予算だ」と言う。
しかし、その予算が次世代と言われる二〇代〜三〇代のワーキングプアたちから、結婚や子育ての機会は言わずもがな、生存権さえ奪おうとしているのである。「証拠」なら幾らでもある。「証拠」を見たければ街へ出てネットカフェへ入って見るがいい。 額賀財務大臣は、〇五〜〇六年度に開いた四回のパーティで、山田洋行社の二二〇万を含む五七一〇万を売上げている。
額賀氏は「小規模なもの」とうそぶいているそうだが、五〇〇〇万あれば、いったい何人の生活困窮者や低所得者が救われ、立ち直ることが出来るか考えたことがおありだろうか?こんな人に、大事な財政は任せられない。