更新日:2007/12/30(日)
[情報] 長居公園テント村、強制排除へ抵抗の一冊
それでもつながりはつづく─長居公園テント村 行政代執行の記録集─
長居公園の強制排除から半年、野宿労働者に心を寄せたフリーターや学生たち六名が「テント村を自分たちの手で残そう」と『記録集』を編集した。全国の書店で販売されている。編集委員会の川人さんに寄稿していただいた。(編集部)
今年二月五日、長居公園で起きた「あのこと」をご存知ですか?テント村を覚えてますか?
この日、長居公園テント村は大阪市によって強制排除され、そこで生活してきた人たちは寒空の下へ放り出されました。少しずつ積み重ね作られてきた命がけの生活空間は、二、三時間できれいさっぱりと片付けられ、あっけなく、だからと言ってテント村内で行われた攻防を簡単に整理できるわけもなく、こういったそれぞれの混沌を出し合う中で、「自分自身の消化を軸に、伝えられてないテント村を自分たちの「手」で残そう」となったのが記録集のはじまりでした。
テント村住人への聞き取り、立場は違う様々な人たちからの原稿収集、代執行当日の芝居起こし、テント村にまつわる資料や新聞記事の収集・・・。二度ともうこんな強制排除なんて見たくない、テント村がなくなって大阪市はしてやったりでも、うちらの関係はそう簡単に壊されない!そんな想いで必死に作業を進め、つながり続けてきました。
内容は、テント村の歴史、年表にはじまり、テント村で生活してきた人たちの聞き取り、これまでテント村に関わり続けてきた人たちや、代執行当日テント村に集まった人たち一人ひとりの記録、また代執行の日も演じた芝居、「夢がさめたら」のドキュメントも盛り込みました。随所に、テント村の日常や行政代執行を写し出したイラストや写真も入れました。ふっと、確かにあった、今はもうないテント村がよみがえってくるかもしれません。