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フランクフルトの飲み屋でチュニジア人と(右から二人目が槇野さん)
更新日:2007/11/18(日)

[海外] クロアチア旅行記
──槇野徹(大阪・オーガニックレストラン「南風楽天」店主)

内戦の記憶の中で平和楽しむ人々

ここ一〜二年、クロアチアが僕たちの目に触れるようになってきました。

ドゥブロブニクの旧市街と内戦で破壊されたスルジ山のロープウェイがNHKで取り上げられたり、雑誌にプリトヴィッツェ湖群が紹介されたり。

「行ってみたいなあ」。水たまり・廃屋・砂山・ガケ・石垣、目新しいものにはすぐ興味を持ち、遊びたくなる子供の時とあまり変わってないのかも知れません。

興味が湧けば資料集め。サッカーのオシム監督はボスニア人です。彼の本が何冊も出ています。ユーゴスラビアの分裂が、サッカーを通してリアルタイムで具体的に書かれています。

チトー時代は、徴兵されたら自分と違う民族の地に赴任するシステムだったそうです。そこで身に付いた、周りを見、調整する能力はサッカーにも生かされているそうです。興味深く、より行きたさが強まります。

ユーゴ内戦の本も読みました。行こうと思わなければ、一生読まなかったでしょう。

インターネットで、首都ザグレブの安いゲストハウスまで予約できます。若い日本人経営のホステルが見つかりました。どんな人が何を考えて経営しているのでしょう。

イタリアの対岸、アドリア海を南北に繋ぐヤドロリニアという大型フェリーの会社も、時刻表・料金、そのまま予約までできます。

ホテルは高いようです。安い民宿は多い様ですが、日本から予約はできません。

ヨーロッパの色々な都市から直行便が出ていて、どこで乗り継ぐか迷ってしまうほどです。

「行ってみたいなあ」と思ってから一年、具体的に調べ始めて二ヶ月。さあ出発です。  

フランクフルト経由で入国。中央駅周辺は猥雑で面白いです。客引きのおじさんが腕をつかんでお姉さんの居る店に引っ張ろうとします。日本語で遊びながらこれをかわすのが楽しいです。

トルコ移民のケバブ屋さんが沢山有ります。お喋りしたいからカウンターのあるソーセージの店を見つけました。カウンターの客はチュニジア人が三人、店主はトルコ人で、中々面白い人でした。

ザグレブに着いたらすぐ内戦の匂いが、と予想していたが、そうでもない。バスでポレチェへ向かう。

初めての民泊(sobe)探し。旅行社を見つけて紹介してもらう。見つかったのは、看板も無し、棟の入り口にも鍵の有る、日本で言うマンション。その三階の数LDKの一室。

おばちゃんが自家用車で迎えに来てくれるが、一人で街と行き来出来るのだろうか。道を必死で覚える。迷子はいやだ!

街の市場には桃・洋なし・ブドウ・リンゴ・スモモ等や新鮮野菜が山積み、南ヨーロッパでよく見る風景です。美味しそうなソーセージも各種、ハム・生ハムもいっぱい。これらはとても安くてうれしい。

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