[情報] 「08年洞爺湖サミット」反対向け、ドイツの活動家が来日
G8抗議行動インフォツアー
二〇〇七年六月、ドイツで開催されたG8サミットには世界各地から一〇万人以上の人々が抗議にかけつけた。この秋、そのドイツでの抗議行動を組織したジェイソン・カークパトリック氏(DISSENT!)とシグリッド・オーベラー(DISSENT!)氏が来日し、東京・北海道・京都・大阪を駆けめぐった。北海道では来年にサミットが開催される洞爺湖現地を視察し、首脳会議会場となるウィンザーホテルに宿泊した。
来日の目的は、サミット日本開催に向けてのG8および新自由主義グローバリズムと闘う国際的な陣形作り。ドイツの活動家は数十人のオルグ団を世界各地に送り込み、国際的な組織化に取りかかっているという。両名もソウルでの集会やシンポジウムに参加したのちに来日し、離日後は台湾、フィリピン、インドネシア、香港各地を回る予定だ。ドイツでの抗議行動を如何にして組織したか? 各団体とのネットワーキングはどのようにしたか? など、ドイツでの経験をもとに各国での展開の契機となるべく、さまざまな提案をしている。
受け入れたのは京都では「反戦と生活のための表現解放行動」に集う若者たち。反戦生活メンバー自宅に集まって、二人とベジタリアン鍋を囲んで交流を深めた。大阪での受け入れは釜ヶ崎パトロールの会をはじめとした野宿者運動や、メディアや様々な表現についての活動を展開している若い活動家たち。
一〇月一一日には、京都で「反グローバリゼーション運動の現在――アクティビズムとメディア・ドイツG8反対闘争報告・交流会」が開かれた。G8についての基礎的なレクチャーを受けた後、抗議行動の映像を交えながらの報告が続き、五〇名が熱心に聞き入った。報告の冒頭、オーベラー氏の「批判的であるということはとても重要なことです。次に大事なのは、行動することです」との発言が印象的だ。報告を受けて酒井隆史さん(大阪府立大学人間社会学部准教授)は、「世界の反グローバリズム運動は大きな転換点にある」と語り、多様な抵抗の表現を追求する各国の運動と、日本の若者たちを中心とする新たな動きとのつながりに期待感を込めた。