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資料を示しながらGWとの交渉の模様を語る冨澤さん
更新日:2007/11/14(水)

[社会] グッドウィルからデータ装備費を取り返したゾ!
日雇い派遣 冨澤集作

はじめに

六年間、グッドウィルの日雇い派遣で働いた冨澤集作さん(二九才)。派遣ユニオン(東京)の闘いを知り、「大阪でも」と、たった一人で天満労基署を訪れ、グッドウィルの労基法違反(データ装備費の強制天引き・集合時間以後の未払い賃金)を告発。グッドウィル労政部との交渉も一人でやりきり、時間外労働の割賃金含め、天引き・未払い賃金を取り返したという。どんな猛者なのか?会いに行った。会ってみると、やせ形で真面目そうな顔つき。猛者のイメージからは、遠いなあ。名刺をもらってさらに驚き。行政書士の肩書きが…。行政書士がなぜ日雇い派遣を?そのあたりから話を聞いた。(編集部・山田)

いつごろから日雇い派遣を?

日雇い派遣を始めたのは、二〇〇一年です。製造業への派遣が禁止されていた時期で、スポット派遣の草創期と言えます。行政書士の試験勉強を続けながら最低限の生活費を稼ぐためでした。親と同居していたので月に五万円稼げばよかったため、働きたい時だけ仕事に入るスポット派遣は都合のいい働き方でした。

「ショート」と呼ばれる引っ越しや、重機の搬入などが主な仕事で、当時からデータ装備費は徴収されていましたが、四〜五〇〇〇円の日当になりました。当時は、フリーターや学生が中心で、派遣だけで生計を立てている人は希でした。

スポット派遣が大きく変わったのは、二〇〇三年、製造業の解禁以後です。働く人数が激増し、年齢層も若年層から会社をリストラされた中年まで、広がりました。これに伴い、時給が下がり続けています。

告発に踏み切った動機は?

五月に時給が引き下げられ、月収で一万円近く収入が減ったのが直接の原因です。二年前に行政書士の資格を取り、去年二月に開業しましたので、少し将来への展望が見えてきた時期に時給を下げられて、グッドウィルで働く必要もメリットもなくなりました。

元々データ装備の天引き、集合時間の強制は違法性が高いと思っていましたし、東京での派遣ユニオンの活動も知り、就労記録をまとめることから始めました。

グッドウィルの日給(八時間労働)は、最近まで約六七五〇円でしたが集合時間や移動時間などで一〇時間くらい拘束されます。ここからデータ装備費二〇〇円が天引きされ、実質時間給は、七〇〇円以下でした。

グッドウィルが五月に時給を引き下げたのは、データ装備費を盗れなくなったからだと言われています。完全時給制となり、一日五〇〇円くらい賃金が下がりました。「ショート」も同じ時給計算となりましたから、大幅な賃下げです。

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