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ノエリアは、ディエゴを抱きながら「この家で今のところ不自由はないんだけどね、この子も大きくなるから」。貧困を生み出す構造に根本的な変化があったとき、家族が子ども達に託した願いがみのるだろう。
更新日:2007/10/17(水)

[海外] アルゼンチン/救貧ボランティアに参加 自立性とは何か

再生産される上下関係に「???」

主体性とは何か。自律性とは何か。この問題について改めて考えさせられることになったのは、ビジャと呼ばれる貧困地域で住居を建築するNGOにボランティアとして参加したことでした。この団体はラテンアメリカ域内九ヵ国に拠点をもち、総勢六万二千人のボランティアを動員する大規模なNGOです。コルドバでは今回約三百人のボランティアが参加し、三泊四日をかけて郊外の四つのビジャで計二八戸を建築しました。

私たちのチームが行ったのは、カンポ・デ・ラ・リベーラという地域で、担当したのは二二歳のダミアンとノエリア夫婦、生まれて五ヵ月の息子ディエゴという三人家族の家でした。

家造りというプロセスの中で生まれた友情、好奇心いっぱいで集まってきた子どもたちの笑顔、そして完成の瞬間の感動は言葉に表し難く、忘れられるものではありません。

しかし、ここではその詳細を紹介するより、いわゆる社会運動とは性格の異なるNGOでのボランティアを通して私が感じた違和感をたどり、今日の社会運動におけるキーワードとも言える主体性と自律性について考えてみたいと思います。

まず私がボランティアの中にいて一貫して感じたのは、「まるで日本にいるようだ」という奇妙な感覚でした。参加者の問題意識や考え方が、日本の私たちのそれと非常によく似ているのです。

彼らは皆、貧困の存在に疑問をもち「何かしたい」という衝動に動かされて集まってきた若者たちです。その大半は大学生ですが、社会格差が日本の比でないラテンアメリカにおいて、大学まで進める若者はほんの一握りです。そのため、彼らの貧困問題に対する意識は、「手を差し伸べるべき対象、助けるべき貧しい人々」という日本人が発展途上国の人々に抱きがちな感覚に近いという印象を受けました。

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