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(上)阿倍野青少年センターでの集会
(下)集会場の外には私服警官が人だかり
更新日:2007/09/20(木)

[情報] 世界陸上大会への天皇出席反対デモ

「野宿者排除・子どもの動因を許さない!」

野宿者テント村を強制撤去して世界陸上が開催された。関西財界とマスコミは大騒ぎしているが、チケットの売れ行きは低調で、困り果てた大会組織委員会は、夏休み中の子ども達八万人を動員(無料招待)し、体裁を繕うのに四苦八苦だ。

大会の事業予算は、九三億円。当初八〇億円だったが、宿泊費や警備費用が予想を上回り、一〇億円余り上乗せされた。大阪市は、このうち四〇億円を負担している。

大阪市は無理と言われた五輪招致に突き進み、五輪招致に二七億二〇〇〇万円を費やしている。世界陸上と合わせてこれで合計六七億円あまりをスポーツイベントのために拠出することになる。お祭り事業のスポーツイベントに大盤振るまいし、「財政難」を言いつのって教育や福祉予算を削る大阪市の財政運営に対し、大した批判が起きないのは異常である。

八月二五日の開会式に合わせて、「天皇出席と排除・動員の世界陸上反対集会・デモ」が行われた。集会会場周辺には、参加者の数倍にのぼる私服警官・機動隊が配置され、異様な厳戒態勢の中の集会・デモとなった。

これに先だち、阿倍野青少年センターで「野宿者排除の元での世界陸上に抗議する集会」(主催:長居公園仲間の会)が行われた。集会は、長居テント村強制排除から釜ヶ崎労働者住民票削除に至る闘いのドキュメンタリー上映に続き、松本健男弁護士による講演「野宿者と居住権」が行われた。毎年のように行われるテント村の強制排除について、居住権の侵害という観点から大阪市の対応を批判した。日本の居住権は、国際的には例外的に狭く捉えられており、イタリアでは、屋根が建った時点で居住権が発生するという。テント村の強制排除は、居住権の侵害にあたり、国際司法の場で争うことも考えるべきだと話した。

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