[社会] 改憲に抗する運動をどう広げていくか
6/2大阪 9条への思いを国会に届けるためのつどい
「憲法改悪に向けて、外堀を悪法で埋められてしまった思いがします」──司会の小林るみ子さん(神戸市会議員)がしみじみと語った。
六月二日(土)、「九条への思いを国会に届けるためのつどい」がクレオ大阪西(大阪市西区)大ホールでおこなわれた。主催は「九条ネット」(代表・前田知克弁護士)。
九条ネットは、その主張を「改憲反対」の一点に絞った確認団体だ。この日の集会は七月二二日投票の参議院選挙で、護憲派議員を国会へ送ろう!という決起集会だ。
この日、あいさつをした立候補予定者は、元大阪・泉南市議の小山広明さん(比例区)、新社会党兵庫県本部委員長の原和美さん(兵庫選挙区)、元・レバノン大使の天木直人さん(比例区)と、大阪選挙区から社民党候補(九条ネット推薦)として立候補予定の服部良一さん。また、ミュージシャンのZAKIさん(比例区から立候補)は、プロテストソング「へんな改憲手続法」など持ち歌を披露した。
天木直人さんは、「護憲勢力が後退している。ここで団結しないといけない」とし、改憲への歯止めも、また団結もできていない運動の状況に苦言を呈した。天木さんは、二年前の衆院選で小泉純一郎の地元の神奈川一一区から出馬した時に、そんな「なかなか団結できない」護憲勢力を目の当たりにしたのだという。
天木さんは、現代社会においては、もはや国と国との戦争はあり得ず、アメリカいうところの「反テロ戦争」だと指摘。そして当のアメリカ内部でさえ、力による押さえ込みではなく、核兵器や貧困を無くしていくことによって、「テロ」の根本原因を取り除いていくべきだ、とする政治潮流が台頭してきている事をあげ、「九条を守り、世界に広げることこそが、最強の安保政策だ」と語った。
天木さんは、九条ネットについて、「一般市民の心をつかむような運動を展開して欲しい」と語り、「私も『九条を守る』と覚悟を決めた」と決意を語った。