更新日:2007/06/18(月)
[政治] 教育三法を廃案に!/主幹制度の矛盾共有し学内外連帯の拠点に
──大泉歩
五月一七日、教育関連三法案が衆院の教育再生特別委員会で可決され、五月一八日、参院に送られた。
二〇〇六年九月二六日発足した安倍内閣は、「教育の再生」を最重要課題の一つとして一〇月一〇日、教育再生会議を設置した。
一二月一五日には、強い反対を押し切って「国を愛する心」の強要などを盛り込んだ教育基本法改正の成立を強行した。そして本年一月二四日、教育再生会議は第一次報告を発表し、その報告に基づいて中教審が作成した教育三法案が三月に衆院に提出され、わずか二ヵ月で通過したのである。三法の内容およびその問題点について述べる。
政府が学校に直接介入
まず、地方教育行政法「改正」案は「生徒等の教育を受ける権利が明白に侵害されている場合、文科相は教委に是正を要求する」等を定めている。そのことは学校教育に対する文科省の直接介入をもたらす。
是正の対象になり得るケースとして伊吹文科相は中教審の会議で、@学校が卒業式などで国旗を掲揚せず国歌の斉唱もしなかった。A全国学力調査の実施を教員が妨害したにも関わらず、教委が放置した場合を挙げた。(「朝日新聞」五月一八日)つまり、「日の丸」・「君が代」や「全国学力調査」の押しつけのため、地方教育行政法「改正」が必要だとしているのだ。
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