[投書] 言わせて聞いて第1277号
出所者と受刑者との通信を制限するな●大刑・ 古城義樹
受刑者新法は、一般市民との外部交通を広く認め、改革されたはずだが、「便宜上」という文言でしばりを掛けている様子。施設によっては刑務所─拘置所間の通信を認めておらず、現在認められている所も、近い将来認めなくなるかもしれないという。
受刑者は、根本的には、未決被拘禁者には「無罪の推定」が及んでいる。この無罪推定は、憲法上の被疑者被告人の権利保障規定等で規定されているように、「未決拘留も一般市民としての自由を保障されるべき者」という原則は、憲法・国際規約及び最高裁判例として出されている。
よって、一般市民との間の外部交通を制限することは、悪意の恣意性発動である(ちなみに、当所は刑拘間は認められている)。
ところで、受刑者間の外部交通を規制することは、理解できる。しかし、出所者との外部交通を禁じているのはどうか。仮釈放中ならまだしも、刑期を終えた者に対して、どこまでを「欠格事由」の線引き、終点とするか、あなたはどう思いますか?
納得できない刑務所内の手紙発信●新潟刑・小野寺一心
私は新潟刑務所にて受刑生活を送っていますが、三月下旬頃、職員より告知がありました。
内容は、「手紙の発信方法が変わり、他の刑務所と同じような手順で発信できるようになりましたが、不許可と判断された場合、発信していなくても、強制的に切手を貼ったまま領置される」というものでした。
私は「五類」で、月四通と少ない発信しか許されていないにもかかわらず、「不許可」の手紙も一通とカウントされてしまいます。
手紙の発信不許の判断についてですが、知人なのにも関わらず、「更生上良くない人間だ」ということで不許可になりました。
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[編集部注]刑務所では受刑者処遇法施行規則によって、六か月以上刑の執行を受けた受刑者について、「反則行為」の有無を基準に第一〜五類の「優遇区分」を設けている。優遇区分によって、室内装飾品、嗜好品、自弁物品、発信回数に差がつけられる(第一類が最も優遇され、第五類は優遇措置なし)。
追悼・伊藤一長前長崎市長核兵器廃絶を実現しよう!●愛知・藤原欽也
伊藤一長長崎市長が銃撃された。私はその日、新幹線車内の電光表示板のニュースで事件を知った。駅まで、ゆったりくつろぐつもりが、事件のことばかりが気になり、落ち着けなかった。
「核兵器廃絶」を訴える市長が射殺されるとは、日本は一体どうなってしまったのか!
伊藤市長は保守系の人物ではあったが、国際社会の場で原爆で黒こげになった少年の写真を手に、「この少年に何の罪があったというのか」と訴える姿には迫力があった。
また小泉政権時代、長崎平和記念式典で市長の読み上げた平和宣言について小泉首相が、「あれは市長が勝手に作って言ったに過ぎない」、と暴言を吐いたことがあった。それに対し伊藤市長は、「平和宣言は、市民から選ばれた委員会によって作られたものである」と正面から反論していた。
私は、長崎を訪れたこともあるので、伊藤市長が射殺されたことは残念だ。日本の平和勢力は、二派に別れていないで、近い将来、必ずや核廃絶を実現しよう!