[海外] パレスチナ/がんじがらめの西岸地区
アミラ・ハス (ハアレツ電子版1/9)
イスラエル政府は、「西岸地区の制限を緩和する」と言っているが、二、三の道路閉鎖を解くだけで、占領地の実際の過酷な実態を国際社会から隠蔽しようとしている。以下、『ハアレツ』紙、国連人道問題調整事務所、イスラエル女性団体マヒソム・ウオッチが収集した情報に基づいて、制限の実態を列挙する。
継続的制限
▼ ガザ回廊出身パレスチナ人の西岸地区滞在禁止。
▼パレスチナ人の東エルサレムへの立入り禁止。
▼西岸地区パレスチナ人はガザ回廊に入るためのエレツ検問所を通過できない。
▼パレスチナ人は、グリーン・ラインと分離壁の間の「縫合線」(西岸地区の訳一〇%)内にある村落、農地、町その他の場所への立入り禁止。
▼ナブルス地区のベイト・フリク及びベイト・ダジャンの村民以外のパレスチナ人は同村への立入り禁止、またヘブロンの南のラマディの住民以外のパレスチナ人は同地区への立入り禁止。
▼パレスチナ人は入植地域に入ってはならない(例えパレスチナ人の農地が入植地建設予定地の中にあっても立入り禁止)。
▼パレスチナ人が自動車でナブルスへ入ることは禁止。
▼エルサレム居住パレスチナ人のA地区(西岸地区のパレスチナ人町)立入り禁止。
▼ガザ回廊パレスチナ人がアレンビー検問所を通って西岸地区に入ることを禁止。
▼一六歳未満のパレスチナ人子どもは、出生証明書原本の携帯、肉親同伴がないと、ナブルスを出ることができない。
▼イスラエル入国許可を受けたパレスチナ人でも、イスラエル人及び外国人旅行者が使用する検問所を使用することはできない。
▼ガザ回廊パレスチナ人が西岸地区で居住することは禁止。
▼西岸地区住民がヨルダン渓谷、「縫合線」内の町村、ベイト・フリクとベイト・ダジャンの村落で居住することの禁止。
▼西岸地区内の検問所でも、パレスチナ人は商品や貨物を通過させることはできない。