更新日:2007/03/03(土)
[社会] 偽装請負、違法派遣を許さず直接雇用を求めて係争する管理職ユニオン
管理職ユニオン関西副委員長 仲村実
偽装請負、違法は件状態
昨年一〇月に相談に訪れたAさんは、農機具・農業機械メーカーの関連会社B精機鰍フ製造現場で六年間にわたって働いている、といいます。雇用主は業務請負業・一般労働者派遣をしている鰍jという中小の派遣会社。派遣先がB精機で、派遣元がKです。
相談内容は、社会保険(健康保険、厚生年金)に加入していない、雇用保険も希望者だけしか加入しない、有給休暇を取らせない、という状態を何とかしたい。そして勤続も長いので、派遣先へ直接雇用が出来ないかということでした。
Aさんの採用と就業の経過は、二〇〇〇年七月、鰍jに採用されてすぐにB精機に派遣。製造業務(小型農機具の最終組立て及び油圧等の部品取り付け)に従事し、現在まで六年五ヶ月にわたり、同一就業場所における同一業務を継続しています。
B精機とKとの会社間は請負契約だが、実態が派遣であり、働く職場のラインでは八つの派遣会社(B精機との会社間契約は請負)からの派遣社員が混在しています。B精機での約四〇〇人いる組立てラインの半数以上は、この八社の派遣社員です。作業指示は派遣先のB精機の社員が行なっており、いわゆる、偽装請負・違法派遣状態です。
そこで派遣先B精機は、昨年一一月から、会社間契約を労働者派遣法に基づく新たな契約にすることにしたわけです。
Aさんの雇用主Kからは、約三〇名の労働者が派遣されています。Kは、有限会社ケイスタッフ(社長は同じ)を立上げ、B精機と労働者派遣契約を結び、社員との間で新規契約を結ぼうとしたのです。これまでの偽装請負・違法派遣の違法状態の過去を隠そうとしたのです。
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