更新日:2007/01/17(水)
[社会] 釜ヶ崎開放会館住民登録3300人の理由
住所設定は差別行政からの正当な緊急避難だ
「私、住所をここ(釜ヶ崎解放会館)に置いとるけど、逮捕されるんか?」
一二月七日(木)、釜ヶ崎の労働者が釜ヶ崎地域合同労組・釜ヶ崎炊き出しの会が入っている「釜ヶ崎解放会館」の事務所にやって来た。
この日の読売朝刊に「四四uに三三〇〇人住民登録」「居住者なし?経緯は謎」という記事が載ったことが発端だ。
他人名義で転居届を出し、住基ネットカードを不正取得した元警察官が、京都府警に逮捕された。この男性の前の住所が釜ヶ崎解放会館であったという。
ところが、ここで報道のポイントがこの京都の事件からまったく別に飛んでしまう。解放会館に住所設定をしている人たちが三三〇〇人もいるという事実が大きく取り上げはじめられたのだ。
マスコミの取り上げ方はスキャンダラスなものだった。「ビルに消えた?三三〇〇人」「何のため?四四平方bに住民登録三三〇〇人」──日雇労働者・野宿生活者が解放会館に住所設定している裏で、何か犯罪行為がされているかのようなイメージ。
読売テレビの記者は、「住民登録した日雇労働者のアブレ(失業)手当をピンハネしていたんですよね?」と聞いてきたという。警察発表を鵜呑みにした記者の質問だ。
「ここに住民登録してるけど、移さなアカンのですか 」「でも、住民票移せる場所なんて、どこにあるんや?」解放会館に、多くの労働者が訪れ、不安の声をあげる。
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