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更新日:2006/06/25(日)

[政治] 教育基本法「改正」と「日の丸・君が代」処分
──大今歩

「改正」の経緯

政府は四月二八日、教育基本法改正案を国会に提出した。今国会の成立は困難でも秋の臨時国会の成立をめざす構えである。政府の改正案はダラダラと長く、様々な内容が盛りこまれている。「国を愛する心」の文言に長らく反対してきた政府与党の公明党に対する配慮かと思われるが、改正のねらいはズバリ「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」[第二条(教育の目標)]という部分にある。なぜなら教育基本法「改正」の動きがいかなる経緯から始まったかをみれば明らかである。

今回の教育基本法改正の動きは一九九九年八月九日、「国旗国歌法」成立の翌日、自民党教育改革実施本部が「教育基本法改正」を視野に入れて検討する方針を示し、これを受けて小渕元首相が「教育基本法の見直しに着手する」と言明したことが発端になっている。二〇〇〇年、小渕首相の諮問機関として教育改革国民会議が発足した。さらに同年、新しい教育基本法を求める会が発足。代表委員は西尾幹二、坂本多加雄、事務局長高橋史郎で、「新しい歴史教科書を作る会」のメンバーと完全に重なる。同会は「伝統の尊重と愛国心の育成」「国家と地域社会への奉仕」などの要望書を森前首相に提出した。そして同年末、教育改革国民会議は最終報告で教育基本法「改正」を盛りこんだ。これをうけて二〇〇一年、文部科学省が中教審に教育基本法「改正」を諮問。二〇〇三年三月二〇日、「国を愛する心」などをあげる、教育基本法「改正」を求める答申を出した。この中教審答申をもとに今回の教育基本法「改正」案が作成された。

このような経緯から考えると、教育基本法「改正」のねらいは「愛国心」の強調、とりわけ、「日の丸・君が代」の押しつけにある。これに対して「国を愛する心は人びとの自然な気持ちであり、何ら否定すべきではない。しかし、法律で定めれば、このように国家を愛せと画一的に教えたり、愛国心を競わせたりする動きが広がらないか」(五・二五朝日「社説」)などとの論説はもっともらしいが悠長に構えすぎている。事態はもっと深刻である。

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