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「MAYDAY」垂れ幕+バルーン
更新日:2006/05/19(金)

[情報] メーデー計画的弾圧でDJ含む3名逮捕
──「自由と生存のメーデー06」実行委員会・noiz

生きることを貶めるな!

その日ははじめから異様な雰囲気だった。会場周辺には朝から私服が多数張り込み、機動隊が忙しげに周辺の狭い道を行ったり来たりしていた。四月三〇日。私たちはこの日の出来事をメーデーが来るたびに思い出すことになるだろう。

「自由と生存のメーデー06」と銘打って、私たちは東京で「プレカリアート」(不安定雇用層)の連帯を模索するメーデー行動を企画し、一〇〇人近くが参加した。

不安定な私たちはいつもいっぱいいっぱいだ。息つく暇もないほど労働に追われ、そして労働力の再生産のために、生きることそのものさえ何かに追われるようで生きた心地もしない。集会や抗議行動やデモなどに参加するのも実は文字どおり精一杯のところでやっていたりする。そして思うのだ。今日もパクられないようにやり過ごそう。明日も労働だ…。その追い詰められたところから、私たちは連携することを求め、出会い、協働し、そしてそれぞれが力の限りを尽くして様々な行動をつくりだしてきた。

自由と生存のメーデーも、仲間たちが知恵と力を持ち寄ってつくられたものだ。この日のために、世間がいうゴールデンウィークのさなかにあっても仕事の都合を何とかやりくりし、四月三〇日だけれども、せめてメーデーと銘打って街頭に出よう。そして五月一日にも街頭行動をやろう。──それなのに!

「音を出したら逮捕だからな」

私たちはのっけから弾圧された。集会後、会場の外に出てみれば、すでに公安や所轄の警備や機動隊の連中が周囲の空気をほとんど制圧していた。

サウンドカー(DJ機材を積んだトラック)が登場するや、私服・制服問わず警察の奴らは口々に「音を出したら逮捕だからな」「機材をいじったらパクるぞ」などの無法な恫喝を加えてきたが、私たちは怯まずにデモに出た。サウンドカーから流れ出る音に街ゆく人々が注目しはじめて五分とたたないうちに、「道路交通法いはーん!」のかけ声とともに機動隊がデモ隊を襲撃。デモ参加者の抗議の怒号をよそに、公安どもがトラックの荷台を襲い、DJを引きずり降ろして暴行し逮捕。車輌の防衛を担っていた仲間たちも方々で公安に「捕れ!」と名指しされている。

混乱のさなか、DJを防衛しようとした仲間がさらに公務執行妨害のでっち上げで逮捕されてしまう。そして警察は遂にトラックまで強奪してしまった。車を奪われるという前代未聞の事態にあっても、私たちはデモを続けるしかなかった。徐々に声を取り戻したデモ隊は怒りを充満させながら様々にアピールし、シュプレヒコールを繰り返した。

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