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更新日:2006/03/04(土)

[海外] パレスチナ/最大の領土、最小のアラブ人
──1/13 「ハアレツ」紙電子版 トム・セゲフ

イスラエルの国是を貫いたシャロン

歴代一一人のイスラエル首相の中で、アリエル・シャロンほど賞賛され、また憎まれた首相はいない。 シャロンは、国家と完全に一致した生き方をしてきた。彼の世代の多くの人々と同様、彼にとって国家とは軍であり、軍が民族の運命を決定するものであった。戦争から戦争へと渡り歩いて国防軍の出世階段を上る中で、彼は、自分こそが「イスラエルにとって何がよいか、何が悪いか」を知っている人間である、という確信を深めていった。制限も、疑いも、抑制も不要。もちろん妥協もパートナーも不要で、自分独りで国家を指導するのだ。

軍人としてのシャロンの名声は、対エジプト戦争で花咲いたが、彼自身はアラブ諸国の軍隊を大きな危険要素とは考えていなかった。彼にとって、最大の脅威はイスラエルの地に住んでいるアラブ人だった。

「俺はアラブ人が嫌いではない」と彼が言ったことがある、「ただ俺は、イスラエルの地に対する歴史的権利を重大に考えているから、どうしてもそこに住んでいるアラブ人に対する態度が悪化するのだ」。イスラエル内アラブ人こそが彼の主要な敵であった。民間人だろうが戦士だろうが関係なく、どちらもイスラエルの民族的アイデンティティにとって脅威なのだ。

この点でシャロンは他の人々と変わらなかった。シオニズム運動は、当初からアラブ人の抵抗を意識していた。ユダヤ人はどうすれば「アラブ問題」を正しく処理できるかを議論してきた。

彼らはアラブ人を他国へ追い出すことから、「二民族国家」案まで、あらゆる可能な案を検討したが、一つの根本的な原則では一致していた。「最大の領土、最小のアラブ人」という原則で。

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