更新日:2006/01/08(日)
[政治] 山村から見る日本の現在/郵政民営化がもたらすもの
──大今歩
はじめに
京都府北部の山村、大江町北原に妻子とともに引っ越してから15年の月日が経過した。大江町は福知山市の北にある人口約5700人の町。その北の端で、大江山の南麓にある山村が北原。町の中心部から約10`、冬には積雪が50aを越えることもある。かつて北原には100人以上が住んでいたが、今では20人足らずが暮らすのみの過疎の山村。住民のほとんどが80代のお年寄りで高齢化率が高く、14戸のうち半数の7戸が、独居老人。
田畑を耕したかったのと、川や山の美しさに惹かれて農家を買って、1990年、大阪府豊中市から移り住んだ。それ以来山村で田畑を耕したり食品加工をしつつ、週2回程度、大阪市の予備校に通勤するという生活を続けている。山村からみた日本の現在に関するレポートを発信したい。
あてにならない民間の「メール便」
本年八月、参議院で郵政民営化法案が否決されると、小泉首相は解散・総選挙に打って出た。郵政民営化の是非を争点とした選挙の結果、政府与党は三〇〇を超える議席を得ることになった。その後、郵政民営化法はほとんど議論もないままに成立した
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