更新日:2006/01/08(日)
[海外] パレスチナ/やっと起こった二つの「政治的地震」
──11/26 ウリ・アグネリ 翻訳/脇浜義明
ペレツの労働党首選出とシャロン新党
二つの政治的地震がイスラエルで起きた。一つはアミル・ペレツが労働党首に選ばれたこと。もう一つはシャロンがリクード党を出て新党を結成したこと。これによって政治的風景が突然に変わってしまった。以前は二つの山があったのに、今や三つの山ができ、そびえる場所も以前とは異なってしまった。
リクード党は過去二八年間で中道右派政党に変身してきた。元来の極右国粋的な色彩は、汚職や日和見主義の水で薄まり、指導部は超富裕層と付き合い、この少数の富裕層がこの国の経済政策を支配するようになっていた。もっとも、リクード党の投票基盤は被差別階層に属する周辺部民衆であった。
労働党は、リクードの青白いコピーになり下がり、自らが自らの墓堀人となった。その代表的人物がシモン・ペレスで、彼は世界に対してシャロンのプロパガンダ担当として働いていた。
しかし、この風景は今やもう存在しない。新しい風景では、山が三つあり、それぞれ違う方向へ向いているのだ。
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