更新日:2006/01/08(日)
[社会] 日本でも進む刑務所民営化
「はみだす奴らは刑務所に放り込め!」
いま過疎と財政難に悩む地方自治体の間で、「刑務所誘致」が密かなブームになっていることをご存知だろうか?来年1月から美祢市(山口県)に新規に建設着工される刑務所は、初めて民間資本を導入する刑務所で、全国51の自治体が誘致に名乗りを上げた。
行刑施設(拘置所・刑務所など)が定員オーバーで、現場が悲鳴を上げていることがその背景となっている。格差拡大・社会矛盾の激化を見越して自・公政権は、刑務所大増設を計画。得意の「民営化」で安上がりに社会矛盾を刑務所に閉じこめようとしているのだ。(編集部 小比類巻)
国内初の民営刑務所
来年一月、山口県西部にある美祢市において、PFI(Private Finance Initiative、民間資本を導入して社会資本の建設や運営を行うもの)手法を導入した刑務所が着工される。「美祢社会復帰促進センター」と呼ばれるこの刑務所は、二〇〇七年四月からの稼働を予定。実際は、公務員である刑務官との「混合運営施設」であるが、民間事業者が施設の建設と刑の執行など、権力の行使に関わる業務を除く刑務所運営を行う。国内初の「民営化刑務所」である。
島根県旭町(現・浜田市)でも、同じくPFIで「島根あさひ社会復帰促進センター」を建設することが決まっており、法務省が来年度予算での概算要求をすることになっている。こちらは二〇〇八年四月稼働に向けて準備が進んでいる。
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