更新日:2005/12/22(木)
[海外] パレスチナ/ペレツ労働党党首誕生
──11/12 ウリ・アグネリ 翻訳/脇浜義明
大いなる奇跡の可能性
フランスの周辺部にいる北アフリカ出身移民は町に放火しているが、イスラエルの周辺部にいる北アフリカ出身移民は、今週、民主主義的革命を達成した。労働党の予備選挙で、「東方系」移民の子孫が、アミール・ペレツに投票し、アシュケナージ(欧州系白人ユダヤ人)上流階級の党員が支持するシモン・ペレスを破った。
一週間前私は、労働党員に「ペレツを選べ」と勧める一文を書き、それが選挙当日『ハアレツ』に載った。もしそれが影響しているのであれば、幸甚このうえない。何故なら、ペレツが労働党首になることは、単に党内の出来事を超え、イスラエルの将来を変えるような大きな意味を持つからである。
レバノン戦争の後、急進的な反戦運動を行っていた退役軍人が集まって、テルアビブのビルの屋上でやった議論を思い出す。シェリ党(私はその党選出の議員を数年間つとめた)解散の後、和平を推進する政党を新しく作る可能性を論じ合ったのだが、私はその時、「東方系のユダヤ人大衆に働きかけなければ本当の変革はできない」、と言った。彼らにとって、我々和平陣営は、上流社会階級のアシュケナージ内の問題にすぎない。和平デモに東方系の参加がない。イスラエル人口の半分を占める彼らを無視しては、いかなる平和運動も成功しない。
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