更新日:2005/11/12(土)
[社会] 大阪市当局に野宿者押しかけ 追い出しに抗議
──中桐康介(長居公園仲間の会)
「工事とおれらの命とどっちが大事なんや!」
西成公園は一〇月三一日を期限に、靱公園全域と大阪城公園の二名の仲間が一一月三〇日を期限に退去を求められており、この冬にも強制排除のおそれがあります。
一一月一九日、大阪南港のWTCビル内にある「大阪市ゆとりとみどり振興局」への抗議申し入れを行いました。大型バスで各公園をまわり、靱公園から一二名の参加があったのをはじめ、市内の公園で暮らす野宿の仲間といっしょに四三名の仲間で取り組みました。こうした、釜ヶ崎や各公園をつないだ行動というのは、私たちとしても画期的なものでした。
あっちもこっちも人間なんや
応対したのは角谷管理課長。追及は四時間にわたり、参加した仲間がそれぞれ思い思いの言葉を伝えました。「世界バラ会議とおれらの命とどっちが大事なんや」「あんたらも組合に守られてるやろ。おれらも個別説得に来られたらこわいんや」「阪南造園としか話せんのか(つい先日、振興局係長が汚職でパクられた)」
参加した若い支援者が感想を寄せてくれています。
「みんなはとても粘り強く話したと思う。『こんな現実なんや、みんなキッツイんやで』ってそのことが悔しいやら悲しいやらムカつくやらで涙が止まらなくなる、そんな、野宿の現状、気持ちが伝わるような発言ばっかりやった。黙って聞いてた他の職員らでも感じる人が居たんじゃないかと、思う。思いたい」「すぐに結果が得られなくても、対面して話すのはすごく重要なことなんや。あっちがこっちを人間や、と認識するということと同時に、こっちもあっちが人間なんや、と認識するためにも」。
「この目の前にいる人たちの決定でテントが壊され、生活基盤がなくされる。でもこの人らは自立支援施策が失敗してることにこんなに無知なんや、ということを目の当たりにして、また思うこととかも出てきたやろうと思う」。
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