更新日:2005/10/07(金)
[政治] 六カ国協議合意、存在感薄い小泉外交/戦略見直し迫られたアメリカ
──李慈勲(イ・ジャフン)氏に聞く
はじめに
9月19日、6ヵ国協議の合意文書が作られた。その意義・経過を日朝関係に詳しいソウル書林の李慈勲さんに話を聞いた。
李慈勲さんより
合意文書は、九四年のジュネーブ講和条約の内容を再び確認したものと言えます。すなわち、@共和国の主権を認め、朝米が平和的に国交正常化を行う、A北朝鮮は、核兵器開発を放棄する、B米国は、エネルギー問題解決を支援する(具体的には朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)によるエネルギー支援を行う)というもので、骨子は今回の合意内容と同じです。
北朝鮮は冷戦下、米国の圧力に抗して自国の主権を守るためあらゆる手段を講じてきたわけですから、国家主権と安全保障が確保されれば、解決に向かうという北朝鮮の主張は、正当なものだと思います。こうした経緯からも今回の六ヵ国協議の合意は、ジュネーブ合意に戻っただけですが、原則が再確認されたという意味で北朝鮮の外交的勝利といえるでしょう。
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