更新日:2005/10/07(金)
[海外] アメリカ/カトリーナ被害で露呈!これはもう合法的犯罪だ
はじめに
カトリーナ台風接近の際の避難策、被災後の救援策について、ブッシュ政権への批判が高まっている。治水費用はイラク戦費に消え、復興事業は軍事企業に。そしていま、災害を好機とした街全体の作り替えを通して貧困者排除が画策されている。小泉改革の末路がここにある。(編集部)
被害は黒人・貧困層に集中 白人自警団が黒人を襲撃
「これは犯罪だ」貧困者解放闘争の闘士マリク・ラヒムは訴える。「金のない者は勝手にしろということだ」カトリーナはとりわけ貧困者に甚大な被害を及ぼした。車もなく、ガソリンも買えない人々が多く取り残され被災した。避難に使うことができたはずの大型バスも、放置され水没していた。「逃げる余裕のある者だけが逃げおおせた」
救援にあたるべき州兵も大多数がイラクに派兵されており、わずかに残った州兵が水と食料を携えて被災地に到着するまで五日もかかった。その間に多くの人々が亡くなった。救援物資が届かない中、富裕層が放置した生活必需品を生きるために「調達」した人々が、「略奪者」として処刑された。「武装した白人自警団が巡回し、若い黒人を見かけるたびに誰かれかまわず撃っている」
情報が混乱する中、様々な流言飛語が飛び交った。「殺人やレイプが起こった」というのはその最たるものだが、地元警察署長によるとそれらの噂は出所が疑わしく確証がない(独立系メディア・インディベイ)。人口の三分の二がアフリカ系である市で、人種差別が避難策・救援策に色濃く影を落とした。
被災地・避難所での生活は困難を極め、感染症の拡大も現実のものとなっている。ハリケーン襲来の数日間の出来事は、黒人・貧困層を狙ったジェノサイドと言うべきものだ。
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