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更新日:2005/09/30(土)

[社会] 西成暴力署抗議弾圧事件・稲垣浩さんインタビュー

編集部より

釜ヶ崎で33年にわたって活動を続けている釜ヶ崎地域合同労働組合委員長・釜ヶ崎炊き出しの会代表である稲垣浩さん。昨年11月に西成警察が2名の労働者を踏んだり蹴ったりして暴力事件が起こった。重傷を負わされ労働者から相談を受けた稲垣さんは、「西成署長は出てきて、ケガをさせた2人に謝れ」と、西成署前で12月2〜5日に抗議行動を行った。

西成警察は暴行の事実を認めず、逆に抗議行動中のトラブルを「傷害の共謀」だとして、稲垣さんと労働者Aさんを12月20日に逮捕した。稲垣さんは接見禁止の中、半年にわたって勾留され、6月14日にやっと保釈された。

西成署への抗議行動の実態はどうだったのか?稲垣さんに聞いた。(編集部)

予想以上だった釜ヶ崎労働者の怒り

私は抗議行動を始める前は、「西成署前でビラを配って、宣伝カーで抗議して、三〇分くらいで終わりにしようかな」、と思っていました。

ところが、いざ抗議を始めてみると、労働者がどんどん集まってきます。「麻袋をかぶせられ蹴られた」とか、「三日前にワシも警察にやられた」と顔にガーゼを貼った労働者が私に訴えてきたりしたんです。私の思っていた以上に、普段からいかに警察によって労働者が暴力的に抑圧されているかということがあらためて分かったんです。

「これはやはり、警察をきちんと糾弾・批判しなければならない」と思いました。労働者が抗議行動に立ち上がり、その日は四時間続けました。

抗議を終えると、「明日も来いよ」という労働者の要望がありました。労働者自身が警察にやられてきた怒りや恨みを忘れていない。そして僕自身も忘れない。それが四日間の抗議行動につながったと思います。

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