更新日:2005/09/30(土)
[コラム] リーダーとそれを補完する者/山村千恵子
ピンチヒッターで終わってはならない
「困った時のカミ頼み」のカミというのは、山のカミ、つまり女性のことなのだそうだ。この頃困ったことが多いらしく、カミ頼みも多い。もちろん困った状況が終われば、カミは神棚に置き忘れられるのだが。
困ったことの一つは、皇統が絶えそうだということ。そこで女帝を認める方向で、皇室典範を改定する動きがある。日本の歴史には女帝が八人もいたというが、それは男帝と男帝とのつなぎ、つまり「困った時のカミ頼み」に過ぎなかった。今回の改訂でも、つなぎのための男系の女帝にするか、男性と同格の天皇とするかで議論をしているそうな。皇統は絶えるに越したことはない。人間でありながらあらゆる人権を奪われた、の中の珍獣の状況からは解放されるべきだ。従って男系の女帝はもちろん、男女同権の女帝も拒否して、男系の男子天皇しか認めないことにしたい。もともと民主主義に反する存在なのだから、女帝を認めたからとて、民主的存在になれるわけがない。
もう一つのカミ頼みは、郵政民営化に反対する自民党候補に対して、「刺客」「くノ一」として送り込まれた女性候補たちだ。比例順位を上位にするというエサに、食いついて悪いわけはない。彼女らが、女性議員比率の最も低い自民党の、体質を変えてくれれば結構なことだ。しかしあの厚化粧のマドンナたちを見ていると、男たちが与える役割を、立派に果たしますと言っているようで心もとない。何しろ、聖母は、カリスマ指導者であるキリストを産んだという価値だけで尊ばれるのだから。
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