更新日:2005/09/30(土)
[政治] 小泉圧勝に広がる失望感/若者は保守化したのか?
待ち受ける増税・改憲・地方切り捨て
つまりケンカというのは、仕掛けた方が勝つということだ。小泉首相は、郵政法案参院否決に対し、党幹部・長老の説得も退けて衆院解散。選挙戦に入るや「刺客」を送って選挙の争点を「郵政」一本に単純化し、選挙の舞台構成を「改革者=小泉自民党 他全て=既得権益擁護派」の構図を作り上げ、終始局面を主導的に切り開いた。
小泉は攻撃的な姿勢を貫き、与党として野党の批判をかわすという受動的態度ではなく、自民党内反対派も野党もひとまとめにして守旧派として批判し攻撃するという挑戦者的態度を貫いた。これが勝因だ。
小泉すら予想しなかった自民圧勝に、失望と戸惑いが広がっている。今回の選挙結果は、得票差が獲得議席数に劇的に反映される小選挙区制度の特徴がよく現れたが、自民大勝を選挙制度の問題に帰することはできない。選挙民は小泉自民党の何を支持したのか?小泉マジックに絡め取られただけなのか?それは何故なのか?
兵庫県内小選挙区で完全勝利を収めた自民を後押ししたのは二十代の支持の伸びだった。二十代の四七・四%が自民に投票している。小泉改革の痛みを最も受けるはずの彼らが、何故小泉を支持するのか?郵政民営化が争点だとしても、地方切り捨てを明確にした小泉改革が、なぜ地方でも支持されるたのか?いくつも疑問が湧く。
読者の皆さんはどう考えるのか?周りの人々はどういう投票行動を取ったのか?次の行動のために投稿と報告を呼びかけたい。編集部としてもこうした数々の疑問に迫るべく取材を続ける予定である。今回は、街で聞いた意見を紹介しながら、若者たちの投票行動の意味を考える。
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