更新日:2005/09/16(金)
[コラム] ネットワーク生かして林業のオルタナティブを
出版・エコグッズ プロデューサー 五味正彦
台風シーズンになると、最近は急激な増水や浸水が以前より多くなったようで気になる。
日本には三つの貯水池があると昔から言われてきた。ダムや灌漑施設のほか、水田と森林、これらで保水されてきたのだ。
このバランスがおかしくなったから、ちょっとした大雨でも、土砂崩れや床上浸水がおこりやすくなった。
そこで日本の森林の話。日本の面積の三分の二以上がなんと森林部分。地球全体の砂漠化が進んでいる今日、大切にしたい森林だ。外国人が飛行機で上空からはじめて日本を見た時、緑の多さに驚くという話をよく聞く。その日本の森林が危ない。
最大の原因は手入れができなくなったこと。天然林は自然の営みの中で、もともとバランスを保ちながら、少しずつ成長したり、変化してきた。
しかし杉、ヒノキなどの人工林は、人の手がきちんと入って生き生きする。米づくりや家畜を育てるのと同じことだ。
手入れには金と人が必要だが、この金が出なくなった。輸入材に押され、国産材が売れないからだ。要するに森林資源経済のサイクルが破綻した。この分野も破綻!なのだ。
なんとかするには、もう一度経済として回すことと、ボランティアを集め、山にはいり、手入れをする人を増やすことだ。このボランティアこそ本当の「国土防衛隊」だ。
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