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鳥や虫は自由に出入りできるので、遺伝子汚染の影響が出ないか心配される
更新日:2005/09/16(金)

[社会] 実験栽培進む遺伝子組み換えイネ/農産物を「工業製品化」

八月六日、仙台市消費者協会の主催で、東北大学で実験栽培中のGMイネの公開見学会があり、取材した。参加したのは、消費者協会の会員さんや、山形の生産者など、約四〇名。

遠くに大倉山・高日向山など東北の山々を見ながら、通路の片隅にはツユクサが花をつけ、向かいで実験栽培中のGM大豆の中でチョウが飛んでいた。なんてのどかな風景だろうか。普通の田畑と変わるところはない。こんな実験ほ場(田んぼ)の中で、GM(遺伝子組み換え)は、整然と植えられていた。

東北大学で実験が進められているGMイネは、「鉄欠乏耐性(アルカリ水田土壌耐性)」を持った品種。東京大学で研究が進められていたものを、東北大の附属農場で野外実験を行っている。

宮城県玉造郡鳴子町にある東北大学大学院農学研究科附属農場は、甲子園球場の敷地五三〇個分、という広大な敷地を誇る。この日、案内してくれたのは、東北大学の三枝正彦教授と大学院農学研究科の学生さんたち。三枝氏は「できるだけ、皆さんからの疑問にお答えしていきたいと思います」と、予想に反して(?)研究者として良心的な対応だったように感じられた。

実験ほ場は、周囲の生態系への汚染を防ぐために、周りの耕作地から距離をとった所にフェンスで囲われていた。しかし、鳥や虫は自由に入ってこれるわけだし、、花粉が風に乗るなどして、予想を超える形で周囲に影響を与える=遺伝子汚染がおこる可能性がある。

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