更新日:2005/08/28(日)
[コラム] 鹿砦社公判傍聴記/推定有罪?裁判所の役割どこへ?
──草加耕助
関西の特色ある出版社である鹿砦社の社長、松岡利康さんが「名誉毀損」で逮捕されたことはすでに多くの方がご存知だと思う。もちろん安易な身柄拘束は許されないが、私は事件についての態度を決めかねていた。
そこで双方の言い分を白紙の状態で聞いてみるのがよかろうと思い、去る七月一九日に神戸地裁で開かれた拘留理由開示裁判を傍聴することにした。
裁判は松岡さんの人定質問の後、裁判官による拘留理由の朗読へと進んだ。今回、裁判所が示した直接の拘留容疑はプロ野球阪神球団の告発記事と、パチスロ機器の大手メーカー・アルゼ株式会社の告発記事である。
これらが名誉毀損にあたるかどうかは今後の裁判で争われるのであろうが、ただ松岡さんは先行する民事訴訟で連戦連勝していること、刑事捜査でも任意出頭にすべて応じるなど全面協力していたことは考慮しておかなくては不公平であろう。さて、肝心の勾留理由であるが、要するに「証拠隠滅のおそれ」一本で拘留しているという説明だった。
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