更新日:2005/07/20(水)
[コラム] これでも脳死臓器移植に賛成ですか?
七月二日付の読売新聞朝刊トップ記事には驚いた。『脳死移植「推進」八割』の見出しで、『本社世論調査』なるものの結果が掲載されていたのだ。その記事によると、現在は「本人による事前の意思表明」「家族の承諾」の両方がなければ臓器提供はできないが、これを改正して「家族の承諾のみでOK」にしてもよいと考える人々が、過半数を超えたというのだ。
読売新聞は有名な「脳死臓器移植推進新聞」であるから、世論調査の方法や質問文に何か問題はなかったか?と勘ぐりたくもなるが、それにしても推進賛成八割とは異様だ。おそらくその中には、移植医療の問題点など知りもせず、「死しても誰かの役に立ちたい」という素朴な美談信仰によって賛成を唱えている人たちが、大勢いるのではないか。
そうした気持ちはわからないでもないが、そんな無知なる世論が移植医療を推進し、その結果、助かる人々の命を奪うこともある。そんな恐ろしい話を今回はしようと思う。マイナス情報を知った上で賛成するならかまわないが、何も知らずにドナーカードなんぞにサインしていると、大切な家族を失うこともあると知るべきだ。
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