更新日:2005/07/20(水)
[政治] 話し合うことが罪になる?!/現代版治安維持法=共謀罪、審議入り
マンション建設反対運動で住民逮捕
とある町でマンションを建築する計画がもちあがった。傾斜地を利用した地下四階・地上三階の地下室マンションという。近隣は、高さ一〇メートルまでの住宅地域。突然の計画発表に近隣住民は、マンション建設反対の住民組織を結成し、反対運動に立ち上がった。
しかし、業者は住民組織との話し合いに応じず、マンション建築計画は進行し、工事着工予定が決定した。話し合いを拒否された住民と、建築を強行しようとする業者との間で対立は激化。警察は、こうした対立に注目していたため、住民の中にその動向を警察に通報してくれる協力者を作って情報を収集していたのである。
業者の資材搬入日が決まると住民らは、会議で反対運動の方法を相談し、「当日は大量動員してピケットをはり、資材搬入を実力阻止する」ことを決めた。これが住民の中の警察協力者によって警察に伝えられた。
いよいよ資材搬入の当日早朝。住民がピケのために家を出ようとしたとき、中心メンバー数人が「組織的威力業務妨害共謀罪(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律三条七号)」で被逮捕(警察に通報した者は免罪)。住民運動に大きな動揺が走り、反対運動は挫折した。そして、地下室マンションは、業者の計画通りに建築された。
共謀罪が成立すると、こうした事態が現実となる。
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