更新日:2005/05/28(土)
[海外] パレスチナ/希望はもてるが、楽観はできない
──ジェームズ・ゾクビー(アラブ-アメリカ研究所所長) 翻訳・脇浜義明
私はシャロンのファンではないが、本意はともかく、彼が火をつけた力関係は、イスラエル・パレスチナ関係を大きく変える可能性があることは、認めた方がよい。もちろん重要問題(国境・入植地・エルサレム・難民)は手付かずのままであるが、現在イスラエルとパレスチナの社会内で起きていることを見ると、少し希望がもてるのだ。
ブッシュが「パレスチナ国」という言葉を早くから使ったのは、シャロンが不承不承ながら「パレスチナ国」という概念を認めた(ただしその内容は問題だが)ことが扉を開いたからである。その動機が何であるにせよ、いったんそれを認めたからには、ヨルダン川西岸にパレスチナ国が存在するようになるのである。いわば、采は投げられたのだ。
続きは本紙 【月3回発行】 にて。購読方法はこちらです。