更新日:2005/05/13(金)
[コラム] 「自主定年」後もネットワークを活かしたこだわり商品作り
──出版プロデューサー 五味正彦
一身上のことで恐縮だが、昨年この欄に書いたように、三月末でめでたく=Aほんコミ社の代表を退いた。六〇才前の自主定年だった。
まわりには随分迷惑をかけたが、自分で定めたスケジュールを守らせてもらった。一九七〇年に模索舎をつくり、八七年にはほんコミ社をつくり、と三五年間ずっと小さな会社の代表・管理職(厳密に言うと模索舎では途中から代表を置かずに今日に至っているが)だった。
その間、ずっと苦労したのが、お金と人事だった。三五年もやれば解放されてもいいでしょう。出版社・ミニコミの作り手・利用者の皆さん、本当にありがとう。
もちろん、模索・ほんコミの仕事、ネットワーク共楽しいことの方が圧倒的に多かった。勝手な希望を言うと、楽しい部分の仕事は続けたいということだ。
具体的には、ほんコミのネットワークを活かした商品≠テくりだ。ほんコミ社が扱う本の販売先、その主要な柱の一つが店。本屋ではなく、自然食品店、オーガニックカフェ、エコショップ、フェアトレードショップ、治療院など。もう一つの柱が、全国の小さい生協や、共同購入会、宅配会社。毎月企画商品として本を扱ってもらっている。
こういうこだわり度が高い店や会に、本以外にもこだわり商品を出荷しようと考えている。全国を歩き、国産材料を使ったり、手作り品とこういう店や会をつなぐ仕事=プロデューサーをやろうとしている。ほんコミの得意先の店や会の利用者は、こういう商品にぴったりの人達なのだ。
団塊の世代のたまり場を
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