更新日:2005/05/11(水)
[コラム] 花粉症は失政による公害病だ
杉・ヒノキの過剰な植林が招いた人工林化
二〇〇五年の杉・ヒノキ花粉飛散量は、例年(過去一〇年の平均値)の二〇倍にもなるという(財団法人気象業務支援センターによる)。街中にマスクをつけた人々があふれる様子も、今ではすっかり見慣れてしまった。しかし欧米ではマスク=感染症という認識であり、春先に日本に来た欧米人は、その異様な光景にギョッとするという。
海外にも地域特有の植物による花粉症はあるが、杉・ヒノキによるものは、ほぼ日本だけで、しかも専用マスクを常用するほどの重症患者が当たり前のように国中に散在するケースは極めてまれだ。日本で最初の患者が報告されたのは一九六三年だが、杉自体は二〇〇万年前からあり、日本文化を支えてきた。いったいなぜこんな状況になってしまったのか。
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