[情報] 小規模作業所ネットワークで地域福祉を創る
──いくの障害児(者)家族支援センター「ほっと」
大阪・生野区は、在日韓国・朝鮮人や外国籍を持っている人が多く暮らしている街。ここで、生野区の住民と障害者が、共に参加している大イベント「いくのウォークラリー」がある。このイベントは障害を持つ人や持たない人、すべての人が地域の中で共に暮らせる社会を願い、現在まで8回行われている。これを当初主催し、現在は実行委員の一員として関わっている「いくの障害児(者)・家族地域支援センター「ほっと」の箸方隆博(42才)さんに話を伺った。(編集部)
いくのウォークラリー
編:いくのウォークラリーを始めたきっかけは?
箸:「ほっと」を設立するにあたり、生野区の住民の人たちに「ほっと」の活動を知ってもらい、支援してもらおうということで企画しました。また、生野区には、大きな施設ではなく、障害者の働く場である小規模作業所や生活の場であるグループホームなどがあちこちにたくさんある地域です。そんな事業所を知ってもらい、この地域で暮らす障害者のことを理解して欲しいと思いました。この「いくのウォークラリーは、事業所や普段お世話になっているお店にチェックポイントを作らせてもらって、障害者や地域の住民がチームになって生野の街を回るイベントです。
編:地域からの抵抗はなかったのですか?
箸:障害者、とりわけ知的障害者と聞くと、最初は「何かされるんじゃないか?」という先入観があったりしますが、何回か会ってもらううちに特別な人ではなく、むしろ「なかなかおもしろい人やね」と言ってくれる店主の方も現れるようになりました。もともと生野区というのは、在日が多く住む街で、こういう地域性故に、障害者も一人の人間として地域の人たちが受け止めてくれる。だから健常者とか障害者とかの壁はあまり感じなくて、障害者が地域で活動する基盤がこの生野区にはあったと思います。「いくのウォークラリー」でのチェックポイントの設置も、こういった地域性だからこそ住民と障害者が、身近な存在になっているからかもしれないですね。
当たり前に地域で暮らす
編:障害者が地域で生活することについて聞かせて下さい