[投書] 言わせて聞いて第1205号
子どもは大いなる治療者●奈良・なみこ
最近、ひきこもりで幻聴に苦しんでいた女性との交流が生まれつつある。はじめはその独特な悩みの言葉を聴き出すので精いっぱいであったが、幸いにして子ども(四才)が、彼女と接する中で自然な受容力を示してくれていた。彼女は、父のDVの嵐の中、自分の感覚をまひさせて生き延びて来ていたようだが、子どもとの遊びにつきあわされる中で、私の感覚を理解して学びとった言葉などをはじまりに、どんどん自分の感覚を表に出しはじめている。
かくいう私も子どもを産んで以来、悩み事も聴いてくれるし、心が丈夫になった。自分を消して歩んでいた私だが、子にはすべてが見えているのではと思える。このような受容力は、逆に子から学びたいと思える今日この頃である。
文通コーナーがほしい。死刑囚の人と交流していますが、住所をのせると、よくお手紙をくださいます。囚人の方のよい文芸には掲載料を払うようにしてはいかがでしょうか。
「議員特例」に反対し同時選挙を実現●三重・人権太郎
市町村合併協議会の委員になったため三人の友人を失った。この友人は「合併」に反対する仲間だった。
私も、市町村合併が何を目的にしているか判っている。しかし委員に推薦されて引き受けた。それがおかしいと友人は去った。私は、反対している人たちの目的は判るけど、それに代わるものが何か?がハッキリしない。
私は、合併条件の中の議員特例について意見があって、「合併と同時に、議員選挙をやるべきだ」と、これを主張し続けてきた私は四号委員(編注・学識経験者)として市民代表になったのだから、その立場であり続けていた。
そして最終的には、私たちの意見が実って、県下で初の市長・議員選挙が同時に行われることになった。私から去った友人は、「たったそれだけのことか」と笑うかもしれないが、三ケ月でも七〇人もの議員を持つより、同時選挙ということに私の願いがあったのだ。
確かに合併に伴ういろいろな心配・不備はあるけれど、合併の基本である議員定数を、同時選挙に持ち込んだことに私の願いがあった。私から去った友よ、戻ってこい。現実に立ってもう一度世の中を見直そうじゃないか。
戦争仕掛け人や国家の罪を訴え続けよう●兵庫・アラビア
小さなコラムでもいいですから、戦争体験者の実体験実話を連続シリーズで載せて頂きたい。
大切なことは、悲劇の繰り返しをしないことです。とくに人の生存権を、命を無視した戦争仕掛け人や国家という犯罪組織を、永久有罪者として訴え続けなければなりません。
人々は過去の記憶を忘れがちで、危機のガケップチにいても気付かずにいるものです。わずか五行から一〇行の手記でも、涙をさそい「二度と戦争は起こしてはならない」という思いを再認識するものがあります。埋もれつつある年老いた人々から根気よく情報を収集して下さい。