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[コラム] 脱暴力を呼びかける第23回「怒りを殺さずコントロールする方法」
──「男のための脱暴力グループ」　水野阿修羅

「責める言い方」「責めない言い方」

ワークショップで最近私がよくやるワークがある。四つのテーマで、「責める言い方」と、「責めない言い方」を書くものだ。皆さんもやってみて下さい。

�@あなたは親の立場です。娘が朝帰りした時。

（イ）責める言い方で

（ロ）責めない言い方で

�Aあなたは夫の立場です。妻がぐちを長々といいます。

（イ）責める言い方

（ロ）責めない言い方

�Bあなたは妻の立場です。夫が仕事から帰ってきて不機嫌そうだが何も言わない。

（イ）責める言い方

（ロ）責めない言い方

�Cあなたは子どもの立場です。親がいろいろ口うるさくいう時

（イ）責める言い方で

（ロ）責めない言い方で

さあ、どのぐらいできたでしょう？多くの人が、「責める言い方はすらすらっと出てくるのに、責めない言い方は、なかなかむずかしい」と、言います。中には、責めない言い方をまったく書けない人もいます。また、責めない言い方を書けた人の中でも、言葉づかいをていねいにしただけで「責めてる」人もいます。

人から責められる言い方をされただけでカッとなる人がいる一方で、おびえてイシュクする人もいます。いずれの人も「責める言い方」が嫌いなのですが、「責めない言い方」はなかなか出てこないことが多いようです。「相手による」と言った人がいました。上司や、他人には「責めない言い方」ができるけど、家族には出来ない、と。

「怒」しか表現できない人

「責める言い方」の時、怒りがもろに出てきます。自分の「期待」や「要望」に応えてもらえなかった時や、「不安」や「さびしさ」「苦しさ」「つらさ」が理解されない時、人は怒りを感じることが多い。その時、「責める言い方」しか出来ないとケンカになってしまう。ケンカしまいと思うと沈黙するしかないが、怒りは溜まっていく。