更新日:2005/1/3(月)
[コラム] 模索される中国との関係
──単福
国民党に対する第三の勢力
しばらく間が開きましたが、再開します。この一二月一一日投開票の台湾立法委員(国会議員、定数二二五)選挙まで一週間を切りました。少数民族枠で出ている現職立法委員、靖国訴訟原告(小泉の靖国参拝に対する)の一人、チアスアリ(高金素梅)も少数民族枠の候補者として闘っています。
台湾副総統の呂秀蓮(民進党)は、原住民の台風被害に対し「原住民族による山地森林の乱伐採・乱開墾が原因、自業自得」「南米にでも移民すべき」との趣旨発言をし、原住民差別だと怒りを買っています。民進党は必死になって、民進党員の少数民族を使い、呂秀蓮を擁護する発言を繰り返し、彼を糾弾しているチアスアリの追い落としに躍起になっています。
一方、総統選挙以降、民進党の暴走(台湾独立)に警戒心を持つグループが、活動を始めています。
その一つに、許信良(一九四一年生。元桃園県長。一九七九年美麗島事件でアメリカ亡命。一九八九年台湾に戻り逮捕、九〇年特赦で釈放。第五代、七代民進党主席。一九九九年離党。)と侯孝賢(一九四七年広東省生。一九四八年台湾に移住。「悲情城市」でベネチア映画祭グランプリ受賞。映画監督・プロデューサー)らが民進党・国民党に対抗して第三の勢力の結集を目指した活動を始めています。
許信良は、今年の一一月初めに、「両岸農業交流訪問団」の団長として中国を訪問し、中国人民全国政治協商会議全国委員会の賈慶林主席と会見しています(一一月九日)。他にも、夏潮グループ(中国統一派と言われている―右翼からは親中国・左翼過激派と言われている。一九五〇年代政治犯も参加)等がある。
中国史と中国史と台湾史の行方
台湾経済の現状と政治
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