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更新日:2004/12/09(水)

[投書] いわせて聞いて1196号

独善に熱狂するアメリカ●匿名希望

ファルージャ総攻撃で極まったかに見える、アメリカのイラクでの行動は、それこそ、かつて、社会主義諸国が競って行った「革命の輸出」に他ならない。ピューリタニズムで言えば、クロムウェルのアイルランド征伐の例がある。休息を知らず、異教徒を殺戮しながら、狂信家たちの行進は続く。

イスラエルのパレスチナ弾圧は、かつて、ユダヤ民族がナチス・ドイツから受けた迫害の記憶からくる、被害者意識の暴走であり、アメリカのアフガニスタン・イラク侵略も、九・一一の被害者としての記憶に依拠するものだ。

被害者意識に身を任す時、自身のあらゆる行動は正当化され、それを正義に適っているとまで狂信家たちは思い込む。そこに他者の存在は感知されず、あるのは、神としての己の存在のみである。

全く世界は都合良く組み変えられる。話し合いへの姿勢は、「腰抜け」と非難される。道理も知恵も働かない、独善に熱狂する人々の行為によって、世界が平和になるわけがない。

「エリート」「黙って従う子ども」作りを狙う教育基本法改悪●千葉・島あけみ

教育基本法改悪については、憲法(九条)改悪ほどには世に知られていません。しかし、憲法改悪と教育基本改悪とは一体のものです。平和憲法(九条)を改悪し、アメリカとともに世界へ出て行って軍事行動(戦争)ができる国にするには、何よりも子供達の教育が第一と政府、政治家は考えています。

少年犯罪が増えたのも、学力の低下も、子供達がだらしがないのも、身勝手なのも、今の教育が悪いからだと言います。個人の尊重ばかりを重んじてきたから、公を大切にしない子供ができてしまったのだ、だから個を捨てて国のために命を投げ出す子供をつくるためにも教育基本法を変えるのだと政治家は言います。まるで、「いつか来た道」です。

しかし、子供社会の出来事は大人社会の反映です。大人のしている事が乱れ腐っているから子供達が荒れるのです。リストラにおびえ、あるいは職を失い、父親も深夜帰宅で、親達の心が荒れているから子供の心がすさむのです。国のトップの人達も悪い手本ばかり見せています。真の意味で大人達は子供達を人間として尊重し、本音で向き合ってきたでしょうか。個を尊重すると言いながら子供達を放任し、正しく導くことを怠ってきたのではないでしょうか。

現状が憲法に合わなくなってきたから憲法を変えるのではなく、国益と称して石油やお金や地位に目がくらんで狂ってしまっている現実の政治のあり方、憲法を順守しなければならない立場の政治家が憲法を最も踏みにじっている現実こそが問題なのです。

「国を愛する」と言う時、その「国」は郷土を指すのだと、教育基本法に愛国心を盛り込みたい政治家は言います。しかし、統治機構を意味しない国というのはあり得ない。「国」と「郷(くに)」は違います。郷土愛と愛国心は違います。

憲法で教育基本法を変えたい人達が愛国心と言う時、それは究極には国のために死ねる心を意味します。愛国心は法で強制するものではないし、そうすることはとても危険なことです。

日本は第二次大戦中、二千万のアジアの人の命を奪ったと言われます。そして、数千万人の死者の犠牲の上に、世界の希望として生まれた平和憲法で、私たち日本人はもう決して武器は取らないと誓ったのです。

基本法を変えたい人達は「一人のエリートと、あとは黙って従う九十九人の子供を作ればいい」と言っています。

私達は右向けと言われれば右を向く子供達、戦争へ行けと言われれば黙って戦争へ行く子供達を作ろうという教育基本法改悪を許してはならないと思います。(編集部で一部要約しました)

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