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注・議員在任特例
「平成の大合併」を後押しする合併特例法に定められた特例。合併前の議員は、合併議会の議員として任期を最長2年間延長できる、とするもの。加えて、議員の給与額を合併市町村の中で最も高額な自治体の額に揃えるケースが多いため、住民から「合併の目的である行財政効率化に逆行」「合併促進へのアメ、お手盛りだ」との批判を呼び、議会リコールされる自治体も、各地で出てきている。
更新日:2004/09/31(金)

[情報] 超えられるか!《50%条項》 守口市、門真市でも合併を問う住民投票

市民が合併に関心を持たず、ひたすら嵐が過ぎ去るのを待つ公明ボス議員

今月一九日、大阪府内の守口市・門真市でも合併の是非を問う住民投票が行われる(不在者投票は一三日から始まっている)。

門真市議で、「合併反対」で走り回っている戸田ひさよしさんに話を聞いた。

─合併に至る経過を聞かせてください。

戸田:「〇二年一月に、産経新聞が突然『守口・門真の合併』を報道しました。しかもそれが既に既定事項であるかの内容でした。おそらく市民の目に触れないところで話を進めていたんでしょうね。合併協議会が立ち上がったのは、その年の一一月です」。

─合併推進派は、どんな動きをしてきたのですか?

戸田:「推進派は、合併推進の立場からの運動を一切やってきませんでした。商工会議所や市議会のボス政治をそのままに、国の合併政策に乗っかって合併をぶち上げただけですから、まともな内容がないんですよ。市民の間で、議論にでもなろうものならそれがバレるから、賛成運動ができないんです。

このため、一般の自治会員はもとより、自治会長すら知らない所で、《自治連合会として合併推進》というとんでもない団体意志のデッチ上げを図るという密室での談合政治で進めてきました。

さらに、合併推進派の議員は、住民投票条例案の審議にあたり、『一八歳以上の市民』『永住在日外国人』の投票権を認めることを拒否したばかりか、投票率が五〇%に満たなければ開票もしない、といういわゆる《五〇%条項》の修正を加えてきました。

そればかりか法定合併協議会は、早々と議員在任特例(注参照)を認めているのです。何と姑息で卑劣、手前勝手な連中なんでしょうか。

推進派は、『市民が合併に関心を持たず、住民投票が成立しないように、ひたすら嵐が過ぎ去るのを待つ』という状況なんでしょう。公明党の一部のおばちゃん達が『住民投票なんか行ったらあかんで』という口コミ作戦を始めた、という話も聞いています。

この守口・門真の合併が実現してしまったら、合併市議会の半分は公明党議員で占められることになってしまいます。そんなとんでもないことは、絶対に阻止したいと思っています」。

─合併反対派の動きについて教えてください。

戸田:「当初は、合併問題に無関心で、あきらめる市民が多かったのですが、先ほど言った賛成派の程度の低さや、私たちが『合併阻止』を訴えてきたこともあり、雰囲気はよくなってきています。ビラもびっくりするくらいよくはけています。

賛成派にしても、一枚岩ではありません。前回の選挙で合併について一切触れない議員も多かったですし、前回の守口市議選で保守系トップ当選したのは『合併反対』を掲げた人でした。昨年四月の守口市長選挙でも、合併をめぐって与党が分裂しています。勝算は十分にあると思っています」。

戸田さんは、公明党が議会第一党であるという門真市で、ただ一人の市民派議員として、情報公開・市政民主化を闘ってきた人。「市民が主役」との視点から、身体を張ってきた戸田さんの目は、合併推進派の「合併の選択はバラの道」の言葉の裏にある欺瞞をハッキリと見抜いている。

門真のボス連中が、合併の裏で守り通そうとする体質こそ、今回の「大合併」で議論されるべき地方自治と民主主義の問題だったはずだ。合併の問題はそれを抜きにしては語れない。それなしに合併を強行するのは、火事場泥棒に他ならない。

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