更新日:2004/08/25(水)
[海外] 親米・反ブッシュの国アイルランド
〜6・26 ダブリン大行進レポート〜
──NPO法人・世界遺産クラブ 豊田 陽
先日、一〇日間ほどアイルランドを旅行した。首都ダブリンに着くと、街のあちこちやパブの壁に「ブッシュ大統領来訪反対」のビラが貼ってあった(写真@)。三、四日後にブッシュ大統領が来訪するらしい。
その日が近づくにつれ、新聞でも特集が組まれた。広く読まれている一般紙(写真A)には「こいつが来るせいで、どれだけ無駄な税金が使われるか云々」という署名記事が載っていた。過去のアメリカ大統領の訪問時と比べると、過剰な警備で周辺の住民がどれだけ迷惑しているか、またそのために、いかに余分な税金が警備費として使われているか、具体的な数字を挙げて紹介していた。他紙には「ここが世界一安全なパブだ!」としてブッシュ大統領が飲みに来る予定のパブが揶揄してあった。
アイルランドの人に聞くと、アメリカが嫌いなわけではない。アメリカには移民として渡った親戚も多いし、また「北アイルランド紛争を和解に導いたクリントン前大統領は、立派だ」という声は多く聞いた。余談になるが、ちょうどクリントン前大統領の自伝が出版された直後だったので、各紙とも出版会で握手をするクリントン前大統領の写真を載せていたが、そちらの方がブッシュ大統領の写真よりもはるかに大きく扱われていた。
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