更新日:2004/06/07(月)
[政治] 「テロ対策」口実とした治安管理強化
SOLAS条約改正による港湾「有事体制」づくり
国際条約であるSOLAS条約(海上人命安全条約)改正に伴い、四月一日、国内でも「国際航海船舶および国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」が施行され、七月一日発効する。
大阪港でも七月一日発効に向けて、@立ち入り制限区域の設定、Aフェンス・ゲート・照明等の設置、B監視カメラ・警備員等を配置し制限区域内への人の出入りを監視・制限する──などの措置が講じられ始めている。大阪港だけでも、当面の設備費として一五億円が予定されており、国土交通省によると、全国では四〇〇億円の対策費が予定されている。
SOLAS条約改正は、九・一一事件を契機として、海事分野での「テロ対策」強化のために定められた。
既に、フェンス設置などの工事は順次進んでいるが、実効性を考えるとほとんど意味のない工事といえる。むしろこうしたことで「反テロ」の雰囲気を創り、社会防衛意識を高揚させることの効果の方が大きいのだろう。 全港湾は、これに対し、港湾労働者の人権および労働基本権の侵害をしないことなどを港湾管理者に申し入れている。
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