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住民
事件について語る住民
更新日:2004/05/02(日)

[海外] サマワ南、ホドル地区で住民射殺事件発生

3月18日 ICD(IRAQ Civilian Defence:新生イラク軍)兵士が市民を射殺

この日の朝、市民がタクシーで急病人を搬送するため、河に掛かる簡易的な幅の狭い浮き橋に差し掛かった。その時、対岸からイラク警察のパトカーが急発進して、橋の中ほどまで渡ったタクシーに向かって大声で戻るように指示をした。しかし、急病人を乗せたタクシーは戻らず、しかも騒ぎを聞きつけた住民が周辺に大勢集まって来たため、現場は一時騒然とした状態になった。すると近くのICD駐屯地から、兵士二一人が駆けつけて規制を始めたが、市場に近いこともあり、橋の両岸には約五〇〇人ほどの住民が集まり、道路は渋滞するなど、よりいっそう混乱した状態を招いた。

そんな中、周囲の混乱によって殺気立った兵士たちは、威嚇することで野次馬を追い返そうとした。しかしその一瞬、兵士らの前をひとりの若い男性(一七歳)が飛び出して横切ったとたん、兵士は銃を撃った。撃たれた男性はその場で即死。騒いでいた住民たちはそれを見て「蜘蛛の子を散らすように」逃げ出して騒ぎが広がった。

この事件の現場は、ホドルの所轄警察署から前方約一五〇メートル以内の場所で起きたことから、他の警察官らの緊急出動によって市民への銃撃に関与した兵士ら四名がサマワ警察本部に身柄拘束され、現在も直接銃撃を行なったとされる二名が留置されている。

事件後、ジャーナリストらによる取材の申し込みに対して、サマワ警察本部長のハメッド・アブダリル大佐は、「現在この事件に関しては、いっさい公表できない」とだけ述べて取材を拒否した。兵士らはバグダッドに身柄送検されるという。

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