[海外] パレスチナ/アパルトヘイト壁への反対集会
二月一一日 グーシュ・シャローム
アパルトヘイト壁に反対するパレスチナ・イスラエル共同のアブ・ディス大衆集会
昨日、三〇〇〇人以上のイスラエル人・パレスチナ人が連帯して、巨大牢獄を作り上げるアブ・ディスのコンクリート壁までデモ行進した。デモ隊は、アル・クッズ大学からアブ・ディスのラス・クブサまで、旗やポスターを振り、「平和イエス、壁ノー」と唱和しながら歩いた。「壁はエルサレムを窒息させる」、「エルサレムは壁と闘うぞ」、「ゲットーはごめんだ」などのスローガンをなびかせて。終着点の壁のもとで集会を開いた。
「ダァアユシュ(共存)運動」活動家の、ネヴェ・ゴードン医師が発言した。「このデモは、最高裁聴聞会とハーグの国際司法裁判所聴聞会で、壁建設の正当性と倫理性に関し『イスラエルのコンセンサスはない』ことが明らかになったのを受け、決行されました。今アブ・ディスの壁を見ている皆さんは、これがユダヤ人とアラブ人を分けるものでなく、パレスチナ人とパレスチナ人を分断する、巨大牢獄であることがお分かりになったでしょう」。
前クネセト(議会)議員タマール・ゴザンスキー氏が発言。「これはテロ防止壁じゃない。和平防止壁だ。シャロンは臆病者だ。臆病者が壁を作る。両民族は壁のない土地、二国並存して仲良く暮らしたいのだ」。
ニハド・アブ・ゴッシュ氏が、パレスチナ人のエルサレム政治団体を代表して発言。「この壁は、平和も安全をももたらすものではない。ここに何千人ものイスラエル人が参加している事実が、和平達成が可能なことを証明している。ところが壁が憎しみを培養し、将来もっと多くの暴力が生じる原因を作っている。壁は国境にならないし、牢獄を作っているだけだ。パレスチナ人をパレスチナ人から切り離し、我々がエルサレムへ行けないようにしているが、自爆攻撃者に対しては何の障壁にもならない。パレスチナ人は、占領に反対する闘争と同じように、壁に反対する闘争を続ける」。
もう「知らなかった」と言うな
グーシュ・シャロームのウリ・アヴネリ氏が発言。「我々は怪物の足元に立っている。ここからイスラエル市民に呼びかけよう。もう「知らなかった」と言うな、もう「見ていない」と言うな、もう「聞かなかった」と言うな、と。この壁が和平交渉を潰しているのだ。壁を作る連中に言おうではないか、お前たちは安全を口にしながら、腹の中で戦争を仕掛けることを考えているのだ、と。我々は壁のない未来、共存できる未来を要求する」。
イェシュ・グヴァル運動のイタイ・レエブ氏が、兵役拒否者を代表して発言。「この八bの高さの壁を破壊する義務が我々にあります。権力者は、パレスチナ人を壁の背後に閉じ込めることに成功しないだろう。兵役拒否者を牢獄の中に閉じ込めることに成功しないだろう」。
パレスチナ医療救助委員会のムスタファ・バルグーチ会長は、ハーグの国際司法裁判所聴聞会の準備の中で、反壁闘争をもっとクローズアップすべきだと発言。彼は壁のために病人を東エルサレムの病院へ搬送できない問題や、一万七〇〇〇人の障害者の治療が、壁のために妨害されている実情について語った。
ギリシャ正教会のアタラ・ハンナ神父とファトマ・アルタミミ主席カディ(裁判官)が、壁のためにエルサレムの宗教的聖地へのアクセスが不可能になったことを語った。
女性運動の代表ファトマ・シバさんが、壁のために通学できなくなった東エルサレムの子どもたちや、アル・クッズ大学へ行けなくなった学生たちの現状について語った。
反壁連合は、二月二三日に予定されているハーグ国際司法裁判所聴聞会に合わせて、再び大衆集会を開く予定である。