[政治] 世界の民衆と連帯し、「派兵反対!」の声を
編集部より
いよいよ、自衛隊が戦地・イラクに出ていく。1月31日、衆議院本会議において、与党単独で、自衛隊の派遣承認案が可決された。陸上自衛隊の先遣隊による「ヤラセ報告」がばれても、派兵反対の声を押し切り、国会という名の伏魔殿で、米・ブッシュ政権追随のために、ともかくごり押しせざるを得ない自公連立政権。
敗戦後の日本が、本格的に「有事」への国づくりに向かっている。「自衛隊のイラク派兵反対!」の声を全国からあげていこう!人民新聞では、各地での反戦・非戦・反占領の闘いを、今後も継続して掲載していく予定だ。(編集部)
1500人の「人間の鎖」で自衛隊総監部を包囲(兵庫・伊丹)
大阪国際空港の西側に位置する、兵庫県伊丹市。ここには、陸上自衛隊の中部方面総監部や駐屯地がある。
一月二五日、その伊丹市の昆陽池公園において「行くな行かさん自衛隊 イラク派兵反対集会」が行われた。共産党・社民党・新社会党、そして数多くの労働組合や市民団体が幅広く集まって開かれたもの。
この日は朝から小雪が舞い、厳しい冷え込みだったにも関わらず、一五〇〇人が集まった。集会では「殺し殺される戦場に自衛隊を派兵することに反対です」とのアピールを採択。それぞれの参加者が、思い思いの横断幕やプラカードを手に、総監部までデモの後、「ヒューマンチェーン(人間の鎖)」で周囲を囲み、「自衛隊はイラクへ行くな!」「自衛隊は殺すな、殺されるな!」のシュプレヒコールをあげた。
検問所に立っている自衛官、階段の踊り場から、こちらを見ている隊員。家路につく隊員、少し不愉快そうに見える …。私たちの叫びは、どこまで彼らに届いているのだろうか。反戦や平和運動が、彼らの胸を揺さぶるようなメッセージを持つことができた時、きっと大きな変革を起こすことができるのだろう。
彼らの姿を目の前にして、自衛隊がイラク占領軍の一員として活動を命ぜられ、銃をとる、ということの意味の重大さが、改めてのしかかってきた。
「民衆のグローバリズム」で連帯して闘おう!
米軍の戦費負担から、PKOへの派兵。そして今回、占領軍への抵抗闘争がつづいている「戦場」に派兵する、という新たな段階に踏み込んだニッポン。
小泉政権が、軍事においても、直接的な形でグローバルな支配・暴力に追随していく以上、私たちの側も、世界の民衆との結びつきをより強めていくことは必然である。
前号の「世界社会フォーラム」報告でお伝えしたように、米国主導の世界支配に対する闘いが、世界中でわき上がっている。私たちも、世界の闘う民衆と連帯して闘おう!