[投書] 言わせて聞いて第1166号
小泉さん、A級戦犯になりたいの?!●大阪・吉岡正実
新年早々、小泉首相が靖国神社に参拝しました。首相になってから四度目です。靖国神社には、東条秀樹元首相ら一四名のA級戦犯が合祀されています。東条秀樹が首相に就任してまもなくの一九四一年一二月八日、帝国日本は奇襲攻撃で日米戦争に突入しました。
岩波新書の『靖国神社』には、「靖国神社例大祭日は、日露戦争の勝利を祝い、天皇が戦勝大日本帝国の帝国陸海軍の大元帥としての威光を内外に誇示した記念日に確定した」と書かれています。日露戦争を終結させた一九〇五年のポーツマス講和条約によって、帝国日本は大韓帝国を保護統治下に置き、旅順・大連の租借権などを獲得してアジア大陸への侵略を開始しました。
このように靖国神社は、日本の過去の侵略と戦争に密接にかかわっていた宗教法人です。「初詣で」ならば、他にもっと無難な神社はいくらでも有るはず。小泉首相の胸中に去来したのは、イラクで戦死するかも知れない自衛官の処遇なのでしょう。
外交官二人の屍を乗り越えるな●三重・ジンケンタロウ
イラクは大騒ぎ。ブッシュも大はしゃぎ。しかし、これが決め手でアメリカの勝利にはならない。日本の自衛隊の派兵はどうか?日本の世情は混とんとしている中、小泉はどうしても派兵に踏み切るのだろう。
しかし、選挙だけが政治を変えるのではない。一人一人が世の中を変える力をもっている。自分のまわりだけ平和の砦をつくれば、その次のまわりも砦を作る。それが大きく広がれば、世論となって広がっていく。太平洋戦争中でも、個々の家庭でも、職場でも、反戦の話題はあった。私もその話題に加わり、そして天皇の批判もした。それが事実として証明させるのは、例の拉致問題の退潮ぶり?
政府にさえ頼っていけば解決つくと思うのは大間違い。正しい意見を聞く耳を持つべきだ。…ところで、二人の外交官の死が何を語るか。イラクでの日本人の死はこれで最後にしてほしいとあの遺影は語る。そうだ、私たちはこれが何を教えるかよく考えよう。