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編集一言2009年06月ログ

恐怖と危機感を利用して何を隠す?
 仲はいいが、めったに連絡を取り合わない友人から急にメールが来た。というのも、私の住むニューメキシコ州は、例の新型インフルエンザが猛威を振るっているというメキシコに国境を接しており、心配してくれたのだ。しかし、ここアルバカーキでマスクをしている人なんて誰もいない。実際、感染者は州内に出ているが、見たところ誰もそれに対して警戒しているとは思えないし、のんきなもんだ。ちまたの人々の会話にも「そうねえ、流行ってるらしいよね」ぐらいの危機感しかない。そう、私も「そんなもん、どないして防ぐねん?かかるときは、かかるやろ」ぐらいにしか考えていない。
 はっきり言う。日本は過剰報道だ。目に見えない恐怖と危機感をあおって、人々に自粛を迫り、本当に大事なものを見過ごさせている。学校が休校になり、海外旅行がキャンセルされ…、そんな報道を耳にするにつれ、「ああ情けない」。こうも国民感情があっちに揺れこっちに揺れ、雪崩のように右往左往する様は、他の国から見ると全く異様でしかない。
 いくら「水際で防ぐ」など措置を講じようとしたところで防ぎようがないのは周知のこと。にもかかわらず大騒ぎするのは、きっと何か裏があるに違いないと勘ぐったほうがいい。

※  ※

 アメリカ政府やタカ派の政治家がこの新型インフルエンザを利用して、メキシコとの国境の往来をより制限し、より多くの国境警備隊を配置しようとしている。そこにお金を投じることの真っ当らしい口実に使っている。この国境警備には多くの民間軍需産業が関与し、一般人に対しても人権侵害が行われてきた事実は揺るぎもない。では日本では一体どんな重要な事実が隠されているだろう?政治の動き、社会の動きを遠巻きから視たほうがいい。まずそれにはテレビを見ないこと。これに尽きる。
 「緊急に対策を取るのだあ」、と大見得を切っている大阪府知事を見よ。もともと対策なんて取れやしないのだ。にもかかわらず「あなたのお陰で私達は守られた」と言わんばかりのマスコミ。変だと思いませんか?日本においては自粛こそが最大の社会的凶器。アメリカにおいては、その社会的エネルギーが内に向くのではなく、反対に外向きに攻撃的に放たれる。その表れに文化的な違いはあれど、同じようにネガティブな社会的扇動が行われやすくなるのだ。
 思い起こしてほしい。9・11の事件がいかにアルカイダと結び付けられ、アフガン・イラクを攻撃する口実に利用されたかを。人々の恐怖が利用され、「家族を守るのだ。正義の戦いなのだ」と煽られて、「イラク攻撃阻止」を口に上らせることさえはばかれる雰囲気がつくられたことを。
 日本の外から見てると、あまりに憐れで、思わず書いてしまった。もしも私や私の子ども達が見事に新型インフルにかかって、この夏の帰国の際に空港で止められたなら、「あーはっはっはー」と笑うがいい。例え隔離されようと、この社会的暴挙に立ち向かって反撃するべし。(玉川ともよ)
2009年06月29日更新
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朝鮮半島情勢の波乱
 今回2度目の北朝鮮の核実験は、3月の長距離弾道ミサイル発射と連動して、小型核兵器開発を誇示する意味で、オバマを米朝直接交渉に引き出す狙いがあったと考えられる。しかし結果は裏目に出てオバマのプラハ演説「核廃絶宣言」を挑発するものとして、世界の反核世論を敵に回してしまった感がある。
 オバマは「北朝鮮の行動は東アジアの人々を危険にさらす」と反論して、直接交渉に応じる気はなく、国連安保理と関係六ヵ国協議の動きに委ねたかたちである。さりとて核兵器拡散を封じ込める決め手はなく、アメリカは制裁も核軍縮も手詰まり状態である。
 考えてみれば北朝鮮の核兵器開発を手放しにしたのは、朝鮮戦争休戦の戦後処理を放置した東西冷戦当事国の米韓、中ロ(ソ)に究極の責任があるのであって、この際に及んではこの戦後処理のツケを精算しない限り、平和的解決はあり得ない。
 日朝間の拉致問題は冷戦と第二次大戦の戦後処理が同時に絡んだ日朝の外交問題なのであって、この外交処理に失敗した自民党政府の責任はあまりにも大きい。差し迫っては朝鮮半島情勢の波乱に目が離せない。怖いのは日本の世論の無関心である。(F)
2009年06月24日更新
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映画『ウルトラ・ミラクル・ラブストーリー』
 精神障がいを持った青年が、農薬をかぶって「普通」になり、恋をするという、とんでもない映画『ウルトラ・ミラクル・ラブストーリー』が6日から公開される。
 映画の始まりにヘリコプターが農薬を撒き散らすシーンが出てくるが、これがすごい迫力だった。農薬は作物だけではなく、人間にもかかっているということを暗示しているのか。
 今、若い人の中に『どうせ…』という言葉が蔓延しているという。この言葉の裏には、諦めや無力感が感じられる。達成感や成功感が感じられる子を除いて、多くの子が親の期待に応えられないことに重荷を感じ、自分を卑下することで、自分を納得させているのだろうか。
 この映画は、その対極にある。主人公は農薬をかぶり、『普通』になって自分の愛を貫き通す。多くの子どもたちが、『大人社会』が『騙し合い』で成り立ち、「率直さ」や「素直さ」が馬鹿にされることを感じ取って、ずる賢くなるか、『どうせ』という言葉で始まる「諦め」「妥協」の世界に入っていく。それに対し、農薬をかぶる主人公は、「率直」「純粋」を地でいき、周りとトラブりながら物語は進む。
 全編「津軽弁」で字幕も出ない。「分からないこと」を知ることの楽しさも、この映画の魅力の1つだろう。ズル賢くなった大人には「子ども心」を、希望を失った若者には「夢」を、この映画はくれるだろう。(A)
2009年06月09日更新
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バカ殿政権末期症状
 深夜の公園で酩酊して裸になって騒いだ男を、そこまで批判するのなら、世界のメディアを前にして、酩酊しロレツがまわらなかった大臣を、どれだけ厳しく叱責したのか。敵将の自滅に救われて、支持率がちょっとばかり下げ止まった途端、ホテルのバー通いに又、又くり出すバカ殿政権末期症状。
 ついにお国までもがポイント発行。ポイント集めに熱心な主婦票目当ての大盤振る舞い。買い控えのきざしに、手法も確定せずして実施期日を決めるという対応のスピード。目先しか見えないバカ殿政権末期症状。
 住宅購入の為の贈与に限って非課税額を500万円に引き上げるとか。バカ殿肝入りの景気刺激策。国民の大多数が、自分と同じ人種のように信じて疑わない感性。老後の生活に必死に備える庶民には無縁の話なのに。誰も止められず、誰も辞めさせられぬ。バカ殿政権末期症状。
 北朝鮮のミサイル打ち上げ。ソマリア沖の海賊対策。大騒ぎしてマスコミを動かし、結局着々と進行しているのは、日本の再軍備強化。日本の軍事大国化への地ならしに他ならない。世界に鼻も引っかけてもらえないのは、軍事力のせいではなくて、バカ殿政権が延々と続く政治の貧困。政治をバカにして来た日本人の弱さの結果。
 それはバカ殿をなじって済むものではない。その決意を胸に、末期症状著しいバカ殿政権はさっさと打倒しなければ。(M)
2009年06月07日更新
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