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編集一言2009年03月ログ

永山則夫と加藤被告
 団塊の世代が定年期を迎えたためか、関連する本やイベントがたくさん出ている。私もその世代で東京にいたため、いろんな歴史的な場に参加できた。。
 派遣で働き、不当な扱いに怒りをためながら、秋葉原事件のように、関係ない人への暴力でしか表現できない若者の事件をみるたびに、時代の違いを人ごとのように見ていた。
 『団塊世代の<青い鳥>』(池田知隆著・現代書館刊)によると、連続射殺魔といわれた「永山則夫」が同世代だったことを初めて知った。全共闘にも反戦青年委員会にもつながらず、「無知の涙」を流し死刑になった彼と、秋葉原事件の加藤被告は共通するものがある。。
 私は運良く社会運動に出会えて、右翼から左翼になり、今も自分の思想に迷いはない。だけど永山則夫や加藤被告は、そういう出会いがなかったから「個人テロ」を行うしかなかった。社会運動家は、彼らとつながれなかったことを反省すべきなのに、「今の若い者は…」と高所から批判する人がいる。
 幸いなことに、非正規雇用の若者が立ち上がりはじめた。高齢者も若者批判を止めて、声援を送ろう。人民新聞がその場を提供してることを嬉しく思い、もっと広めねばと思う。(A)
2009年03月24日更新
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「ここで怒らんともう怒る時ないよ」
 今回の金融経済危機に対して米国政府は71兆円、中国政府は50兆円の大型予算を緊急対策費として支出を決め、グリーンニューディール政策転換で足並みを揃えた。遅れているのは日本政府で、緊急対策費を盛り込んだ08年度第2次補正予算案が未だに国会できめられないていたらくである。
 問題は日本の進路だが「派遣切り」の大量解雇に加えて、景気ダウンはGDP(国民総生産)08年10月〜12月期で前年比マイナス12.7%と戦後2番目の急落を示した。これは世界恐慌の指標ではないか。 日本は与党政権の混乱や与野党の政権交代に関係なく、戦後一貫してアメリカ追随政策に甘んじたツケが一挙に回ってきたのであって「100年に1度」どころか有史以来の大動乱に直面することは間違いなかろう。そこで思うのだが、われわれだって、日本の政治家や資本家・経営者に責任を被せてすむ話ではないのである。
 ここで人民は人民たる本領を発揮しなければ先祖や子孫に申し訳ない。そう思い詰めると夜も眠れなくなる。体に悪いから、この際楽しんで考えることにしたい。そうすれば名案も浮かんでくるというものだ。人気漫才師のギャグではないが「ここで怒らんともう怒る時ないよ」であろう。その名案とは次回のお楽しみ。(F)
2009年03月20日更新
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4000億円の雇用対策費をどう使うか
 オバマ大統領と麻生首相の演説の決定的な違いは、上手いか下手かもあるが、不況対策である。公共投資を“環境”に向けてチェンジするとオバマは言っている。
 進行中の世界不況の教訓がある。ひとつは、ドルを基軸とした金融バブル崩壊状況は、お金さえあれば安定した暮らしが保証されるわけでないことを教えた。もうひとつは、自動車産業、電機産業などもまた、虚業の部分があり、5年に1回車を買い替えていた人々が、10年まで丁寧に乗ることによって、一瞬にして半分が虚業化してしまうことである。それに比すれば、農業は毎日、必ず60億人の分の食料を供給するという意味では、もっとも実業といえるものだろう。
 しかし、石油がいつ高騰するか見えない状況で、外部エネルギー依存型の近代農業は持続可能な姿ではない。自然循環・生命循環から離れれば離れるほど、この持続可能性は低下するのだ。持続可能な仕事づくりは、有機農業を軸に循環型の地域社会を、組み立てる以外方法がない。
 第2次補正予算に緊急雇用創出事業など4000億円にのぼる雇用対策費がある。都道府県交付金による基金であるから1県当り100億円規模のものだ。これらの公共資本投入が、持続可能な実業の仕事を作り出すのか、それとも、景気回復というバブルを膨らませるため使うのか、その違いは大きい。(I)
2009年03月12日更新
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「成功した革命はない」
 もはや短命危うい麻生内閣ごときの話ではない。自民党と民主党とが混在する政界再編とも無縁である。アメリカ新大統領の「オバマ旋風」は「ピンチはチャンス」の命題を連想させる。新資本主義か新社会主義かの転換劇はその主導権をどちらが握るかが21世紀の革命論争の主題となるだろう。
 ピンチとはアメリカの金融帝国主義の敗北であり、日本においては「労働者派遣法」完全自由化による「派遣切り」大量解雇の破綻である。破綻は針の穴でも急所を突けば致命傷になり得る。資本にとって自由な労働市場を実現した筈の派遣労働者も騒ぎ出せば、懐柔した筈の労働組合も動かざるを得ない。
 100年前の明治維新は、「ピンチとチャンス」の逆転劇を後世への教訓に遺している。ピンチは幕藩体制側にあり、チャンスは全国の百姓一揆側にあった。逆転劇は農民側の百姓一揆の武力弾圧であり、脱藩浪士たちの虐殺テロであった。
 イギリスの著名な哲学者アンナ・ハーレントは「成功した革命はない」との言葉を遺した。「オバマ旋風」の目玉は差別なき人類の「希望」だと言う。されどオバマ改革は革命なのか反革命なのか、評価は未知数である。キィーワードは反体制側が労働者解放の力と労働戦略を確立することである。革命はまだ遠い。(F)
2009年03月08日更新
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イスラエルの戦争暴力
 昨年末から始まったイスラエルの戦争暴力は21世紀初頭の9.11と共通する腐臭を感じさせる出来事である。今何故この時期に!と思う。
 20世紀から21世紀へ、ブッシュからオバマへと、世界の政治状況が替わる節目の年と多くの人々が抱き始めた時に限って、私はそう感じるのだが、人々の「希望」を踏み潰すような出来事が勃発するのだろうか。
 9.11はその後のブッシュの戦争政策を「正当化する根拠」として利用された。それから10年近く続いたブッシュの戦争政策は「憎悪の連鎖」を世界中に撒き散らした。そのブッシュアメリカが破綻し、オバマに替わったことへの期待の中には、再び「戦争のない世界」への熱望がある。それはアメリカ国民ならず、世界中の多くの人々が強く抱いていることである。
 イスラエルの暴挙は「戦争はもっとも儲かるビジネス」「平和な世界など夢物語」と嘲笑う支配的な勢力の脅しと考えると腑に落ちる。その刃はパレスティナだけでなく世界の平和を熱望する人々に向けられた挑戦状と受け止めるべきなのだろう。
 21世紀への「希望」を無惨に砕いたブッシュアメリカの戦争政策はとりあえず破綻した。しかし、戦争大好き勢力が消えたわけではない。次の機会を狙って準備を始めているに違いない。それにしても憎悪、暴力、戦争を広め撒き散らすのはかくも容易いことなのか!(S)
2009年03月01日更新
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